No.130 ページ31
あの後、みんなで仲良く滑り台の後片付けをし、今回の講習は幕を閉じた。
そして、帰りの支度を済ませた私たちは、5人で出口へと向かっている途中。
3人が前で歩く中、私たちはその後ろでウサ太の話題で話を弾ませていた。
「やっぱりウサ太のこの瞳とフォルムは最高ですよね！」
「フン。どこが"老若男女みんな大好き"だ。全然相手にされてなかったじゃねえか」
すると爆豪くんが振り向き、横目で私を見ながらさっきのことを掘り返してきた。
「……アニメではみんなの愛されキャラだもん」
「アニメだからだろ」
「うっ……もお！今、先輩とウサトークしてるから邪魔しないで！」
ケミィ先輩に横から抱きつき、肩に自分の頭を寄せた。
私がいつもウサ太の魅力について語ってるのに、まだ爆豪くんには伝わってないみたいだ。
「あたし懐かれた感じ？ごめんね爆豪」
「やめろ謝んな、余計うぜえわ」
爆豪くんはなぜかチッと舌打ちをし、歩いて行った。
「で、爆豪とは恋人同士なの？」
「？」
急な話題転換に首を傾げながらも、違うってことを伝えたら、ちょっと残念そうにされた。
どうやら、ケミィ先輩も三奈ちゃんみたいに恋バナがしたかったみたい。
士傑高校は異性 交遊禁止だから、なかなかこういう話で盛り上がれないって事を話され、なんだか申し訳ない気持ちになった。私も恋愛エピがあったらなあ。
「ケミィ先輩、大人っぽいから歳上の人とか合いそう！」
「卒業したら攻めるのアリ」
「私も先輩みたいな、色気のある大人になりたいな〜」
さっきのコスチューム姿を思い出しながら、羨望の眼差しを向けた。
「えー？色気なんて簡単じゃん？」
そう言い、ケミィ先輩は私のネクタイを緩め、ワイシャツのボタンを1個1個はずし始めた。
「こうやって魅せて───あ、」
「おいコラ、こいつに変なこと教えてんじゃねーよ」
色気というものを実践形式で教わっていたら、爆豪くんがもの凄いスピードでやってきて、私の腕を引っ張った。
「わー冗談に決まってるし。それより何爆豪、彼氏気取り？マジ暴慢ー」
「ケッ。ほざいてろ」
……私に色気はまだ早かったのかな。
「A。ボタン掛け忘れてるぞ」
「あ、轟くん。今ね、色気の出し方を学んでたの」
「？ よく分かんねえが、いつか出てくんだろ」
「そういうもんなのかな？……じゃ、気長に待っとこ！」
いつか現れることを期待しながら、ボタンとネクタイを締める私であった。
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せなぴ。(プロフ) - ポンコツさん» コメントありがとうございます！スランプ気味ですがこれからも楽しんで頂けるよう更新頑張ります(；_；)！！ (2022年6月18日 21時) (
レス) id: 4abf4e90db (このIDを非表示/違反報告)
ポンコツ(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます！これからも更新楽しみに待ってます☆！ (2022年6月12日 14時) (レス) @page44 id: 16f55af0f9 (このIDを非表示/違反報告)
せなぴ。(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます！不定期更新となっていますがこれからもよろしくお願いします……！！ (2022年5月29日 10時) (レス) id: 4abf4e90db (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！とても面白かったです！続きを楽しみに待っています！(*´ω｀*) (2022年5月22日 20時) (レス) @page42 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
せなぴ。(プロフ) - らいさん» コメントありがとうございます！映画編は今の所、書く予定はないです(；_；)ですが、いつか構成やネタなどが思い浮かんだら挑戦したいなと思っているので、出来上がった際は是非読んでいただけたら嬉しいです！ (2022年4月24日 21時) (レス) id: 4abf4e90db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せなぴ。 | 作成日時：2022年2月13日 15時
