No.126 ページ27
どうやら、この子たちは間瀬垣小学校の生徒らしい。
駆け回ったり、みんなの所に絡みに行ったり、元気いっぱいだ。
「貴様ら5人には協力して、このクラスの心を掌握してもらう」
「保育士になれってか！」
それだけ言い残し、ギャングオルカは他の人たちの演習の為、去ってしまった。
心を掌握って、具体的にどんな事をすればいいんだろう。
ワァーキャーお祭り状態の中、私は頭を悩ませた。
「……ん？」
ふいに、ベルトポーチが漁られるような感覚がし、視線を下げてみた。
「なんだこいつ！コインなんか持ってやがるぜ！」
「こんなの持ち運んでるなんてガキだな！」
「あーっ！ちょ、そんなに持ってかないでー！」
たくさんのコインを持ったまま、それぞれ駆け出していく子ども達。一気に捕まえるのは難しいから、ターゲットを1人1人に絞ることにした。
「へへっ、つーかまえた！」
「くそ！大人げねーぞ！」
そんな事をしていたら、いつの間にかMCに回ったプレゼントマイクが、担任の先生に何を所望か質問を投げかけていた。
それに対し、先生は「小学校低学年は、人格形成に於いて大切な時期です……」と話し始めた。
「"個性"の違いが大きく影響する為、カウンセリングを行い、健やかな精神を育めるようサポートするのですが……カウンセリングも万能ではありません」
そして「このクラスの子たちは、私たちに心を閉ざしてしまいました」と涙ぐみながら言葉を続けた。
「私の責任であることは承知しています……！ですが……！夢に向かって励んでらっしゃる皆さまと触れ合うことで、まっすぐな気持ちを思い出させてあげられれば……」
遂に先生の目元から、ポロポロと涙がこぼれ落ちてしまった。
「先生……」
「野暮な事は言いっこなしだな。人が困ってる」
「つまり、みんなと仲良くなればいいんスね！よーし！」
「子守なんぞとっとと終わらせて、向こうの講習に参加だ！」
そう意気込む爆豪くんの視線は、ギャングオルカの方を向いている。
「先公が"先導者"としての役割を果たせずナメられた結果、ガキが主導権持っちまってんだよ」
おぉ、爆豪くんにしては中々の考察力。
「"なんとなく"、"いつの間にか"こうはならねえ。クラスの空気を形成している"ボス"が必ずいる。そいつを見つけ出す」
「……それで？」
「あっ、分かった！まずその子と仲良くなって、その後みんなを説得してもらう！」
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せなぴ。(プロフ) - ポンコツさん» コメントありがとうございます！スランプ気味ですがこれからも楽しんで頂けるよう更新頑張ります(；_；)！！ (2022年6月18日 21時) (
レス) id: 4abf4e90db (このIDを非表示/違反報告)
ポンコツ(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます！これからも更新楽しみに待ってます☆！ (2022年6月12日 14時) (レス) @page44 id: 16f55af0f9 (このIDを非表示/違反報告)
せなぴ。(プロフ) - 橋本アリィちゃんさん» コメントありがとうございます！不定期更新となっていますがこれからもよろしくお願いします……！！ (2022年5月29日 10時) (レス) id: 4abf4e90db (このIDを非表示/違反報告)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！とても面白かったです！続きを楽しみに待っています！(*´ω｀*) (2022年5月22日 20時) (レス) @page42 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
せなぴ。(プロフ) - らいさん» コメントありがとうございます！映画編は今の所、書く予定はないです(；_；)ですが、いつか構成やネタなどが思い浮かんだら挑戦したいなと思っているので、出来上がった際は是非読んでいただけたら嬉しいです！ (2022年4月24日 21時) (レス) id: 4abf4e90db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せなぴ。 | 作成日時：2022年2月13日 15時
