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白夜叉1 ページ12
血を浴び、肉を断つ、斬り捨て、止めを刺す、攻撃をよけ、懐に忍び寄る。
戦場で別のことを考える時間なんてない。
そんな時間を作るくらいなら、一人でも多く敵を殺す方がいい。
今日も前線へ立ち、目の前にいる幕府の人間や天人を負かしていく。
たまに、周りの見方が危険な目に合っていないか見て、また前を見据える。
今回は確か、特殊な天人がいたはず。
情報によれば、そいつらはいろんなものを操ることができるらしい。それが、どのくらいの規模なのかは不明だが。
そんな感じの天人を探しながら、刀を振り下ろす。
すると、すぐ近くで、大きな音がした。
音のした方を見ると、そこには人間一人余裕でつぶせそうな大岩があった。
いや、実際に仲間が数人潰されていた。
前を見ると、敵が後退していく。
チャンスだと思ったのか、仲間がそれを追いかけていく。
「待て!追いかけるんじゃねえ!」
それを聞き、上を見上げながら仲間の足が止まる。
何かあるのかと思い、空を見上げると、敵が後退していった方向から、先ほど仲間を潰した大岩が、数えきれないほどの大群で飛んできていた。
そのあり得ない光景に、一瞬体が固まるが、すぐに我へとかえり、落ちてくる岩をよける。
大岩が飛んでくる原因を探そうと、目を凝らすと、遠くの方に、人影が見えた。
情報にあった特殊な天人だろう。
「動ける奴は俺について来い!情報にあった天人が、岩の飛んでくる方向にいる!
残りは撤退!急げェェェェ!」
指示を出した後、残った数人の隊士とともに、敵のいる方向へ岩をよけながら、必死に走る。
目の前に操っている天人がはっきり見え、懐にもぐろうとした。
急に目の前が真っ暗になり、顔面に痛みを感じる。
避けたと思っていた岩を、どうやら避け切れなかったらしい。
背中にも激痛が走り、前と後ろで岩に挟まれた。
間がどんどん狭まっていく。
最初は胸骨が折れた。
その折れた先が、肺に刺さる。
背骨が半分になり、肺に刺さった骨は、肉に埋まっていく。
頭蓋骨が崩壊し、薄い皮膚の中で、脳みそがぐちゃぐちゃに動く。
全身の骨が粉々にされ、もう痛みも感じなくなった。
この岩から遺体が発見されたときは、どうなっているのか、見てみたい気がした。
万事屋銀ちゃん1→←場面切り替えをいたします。変更したので読んでください。(ついでに、松下村塾篇の解説もします。なるべくとばさないでください。)
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作者名:Reset | 作成日時:2019年3月22日 22時