その後 ページ40
悟side
『言い逃げ、かよ……!』
ふざけんな。
なんでお前ばっかりこんな目に遭わなきゃならない。
俺の腕の中には、眠ったように安らかに眠るA。
その体温はもう無く、氷のように冷たい。
伊地知「……五条さん。犯人は一応、捕縛してあります。」
『傑と一緒に高専に連れ帰って。』
伊地知「……五条さんは、」
『俺はAを連れて戻るから、先に行ってて。』
今はとにかく、Aを抱きしめていたい。
伊地知「わかりました。」
伊地知が去った後、Aを見つめる。
見つめても目の前が霞んでよく見えない。
『クソっ……!』
どれだけ目をこすっても、止まることの無い涙。
その場で何十分も泣き続けて、ようやく涙が止まった。
恐らく赤く腫れているであろうまぶたを擦り、高専へ移動する。
高専の廊下を歩いていると、硝子と真希、悠仁、憂太や京都のメンバー達が待っていた。
硝子「五条……すまない、私があいつを迎えに行かせたからこんなことに……」
『いや、硝子のせいじゃないさ……大丈夫ッ……』
歌姫「A……」
やばい、生徒の前で泣くつもりなんて無かったのに。
涙がどうしようもなく溢れてくる。
硝子も柄に無く泣いてるし。
歌姫なんか号泣だ。
生徒のみんなは悲しそうな表情を浮かべて口を固く結んでいる。
一体どうしてくれるんだ、A。
そう問いかけても答えることの無い、俺の愛しい人に、
どうか彼女があの世で幸せになれますように。
そう願いながら、最後の別れをした。
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getou(プロフ) - 舞さんありがとうございます!これからも頑張るので読んでもらえると嬉しいです (2022年9月27日 15時) (レス) id: 5a297528ee (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます!! (2022年9月27日 0時) (レス) @page11 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:getou | 作成日時:2022年9月4日 20時