狸寝入り ページ3
ホテルの部屋に着いた。
やっと寝られる……!
いや、お風呂入りたいからまだ寝れないな。
部屋の主であるアイツが先に風呂に入らないとダメだろうな。
だって禅院直哉だもんな。
直哉「Aちゃん、先風呂入ってき。」
え……?
アイツが風呂を譲っただと……?
『……ホントにいいのか?入るぞ?』
直哉「別にええで?……なんや、一緒に入って欲しいんか?まぁ、俺は別にええ『先に入ります』なんや、つれないなぁ。」
たまにはいい事すると思ったのにすぐこれだよ。
調子に乗りやがって。
まぁいい、今から風呂に入るから全て水に流そう。
『風呂上がったぞ。ありがとな。』
直哉「ん。じゃあ、俺も入ってくるわ。」
『おー。』
眠てぇ……けど。
布団がなぁ……まぁいいや。私はソファーで寝よう。
禅院直哉の部屋だからな。
……案外ソファーも寝心地悪くないな。
ゆっくり寝られそうだ。
ーしばらくして頭を撫でる感触で目が覚めた。
間違いない、私の頭を撫でているのはあの禅院直哉だ。
なんで??
直哉「……本当になんで呪詛師になってまったんやろなぁ。」
…………
直哉「そんなに傑クンと悟クンの方がええか?」
……誰だこれ。
直哉「Aちゃんを攫ったこともあったけど好きなんはホントやで?」
……いつもの禅院直哉じゃない。
直哉「Aちゃんはもう幸せになってもええやろ?」
そう言いながら私をベットまで運んだ。
いつもの禅院直哉じゃないと調子狂うな。
まさか、あの笑顔の中にそんな思いを隠していたとは……。
……なんだか申し訳ないな。
その日の夜は、禅院直哉に抱きしめられながら寝た。
久々に人肌を感じられてよく眠れたような気がした。
57人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
getou(プロフ) - 舞さんありがとうございます!これからも頑張るので読んでもらえると嬉しいです (2022年9月27日 15時) (レス) id: 5a297528ee (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます!! (2022年9月27日 0時) (レス) @page11 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:getou | 作成日時:2022年9月4日 20時