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いったいどこ情報なのだとツッコんでしまいたくなるようなそれにまた大声を出しそうになり、慌てて口を抑えた。


「え、なんで?なんですかそれ」
「ええ!?ごめん俺ずっとそうだと思ってた」
「いやいやいや!こちとら毎日散々虐められていましてね……!」


ずっともなにも、私が好きなのは礼王先輩だっての!!

いっその事そう伝えられたらいいものだけど、オタク思考はそう上手くはいかない。何より推しに気持ち悪、とでも思われたら一巻の終わりなわけで。


「虐められてるって……」


私の必死の訴えに、先輩はそう笑った。
うわかわいい。男性に対してそう思った時点で負け、という文をどこかで読んだ気がするが、全くその通りである。ぜひ養わせていただきたい。


「あ、もう着いちゃったね。早いなあ」
「駅からすぐですもんね。本当にありがとうございました。すみません、送ってもらっちゃって」
「いやいやそれは全然!こんなに二人で話したことなかったじゃん?だから楽しかった」


眩しい、眩しすぎる。
今日も推しがカッコよすぎる、なんて呟いてしまうけれど、当の本人はなんて?と首を傾げるだけだった。


「礼王先輩ってすごいモテそう」
「ん〜でも、好きな子にはモテないんだよねえ」
「え、好きな子いるんですか!?」


リアコなわけでもないし、なんなら彼女さんくらいいると思っていたものだからショックではないのだが。推しが結婚したときにオタクが抱く複雑な感情を今理解した気がする。

まあ推しの幸せはオタクの幸せなわけで、選択肢は応援のひとつしかない。


「あはは、まだ好きっていうか……うん、いい子だなあって」
「へ〜、礼王先輩にも春が……って、もうさすがに帰らなきゃですよね、ごめんなさい!」


ふとスマホで時間を確認して、慌ててさようなら、と手を振る。


「(は〜、今のなんて幸せ空間?)」


別れるとき、彼は必ずまたねと言ってくれるから、これ以上好きにさせないでくださいと訴えてしまいたくなった。


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- 初めてコメントさせていただきます!塩です!枕野れいさんの小説好きすぎて普段コメントなんてしたことないのに思わずしてしまいました、、、笑 枕野れいさんの書く樹音さいっこうにどタイプです!!これからも頑張ってください!陰ながら応援しています♡ (12月17日 2時) (レス) id: 99215fcdd5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:枕野れい | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ruki/  
作成日時:2023年2月4日 18時

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