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俺の部下の1人が嘘の報告書で死んだ

俺が殺したんだけど



割と信用してた奴だった。

でも、




裏切り者はスクラップ




それが梵天




泣きながら俺に言った最期の言葉を
俺は嘘だと思いたくない
俺だってお前が部下で良かった


せめてもの願いで俺の手で殺した。


頭に残る発砲音
冷たくなってく部下

どんなに裏切り者を処分しても、
自分の直属の部下を手に掛けるのは俺でも苦しかった








マイキーが、本当の裏切り者をAが見つけたと
教えてくれて、あいつが死んだ冷凍庫に行くと
凍りつく寒さの中Aが床に座り泣いていた

人の悲しさを感じ取れる優しい子だから
Aをあの場に来させたくなかったのに

「ごめんなさい、ごめんなさい、
助けてあげれなくて、ごめんなさい」


俺がいる事に気づかずに小さく声にして
ポロポロ泣いてるAにつられて視界が歪む




「真犯人見つけて、あいつの心も晴れただろってのに
そんな泣いてっとあいつも成仏出来ねぇって」


「はるちゃ、」




「A」

マイキーもAが泣いてるだろうからって
心配そうに一緒に着いてきた
「A、体冷えるから温かいの飲も。
竜胆が今レモンティー作ってくれてるから」



マイキーは強引にAの手を取って
冷凍庫から連れ出した
Aの事だから無理にでも連れ出さなきゃ
あのまま何時間でもあそこに座り込んでただろう

ブランケットでAを包んで冷たい背中をさする蘭に
「お前も寒かったろ。
竜胆がホットワインお前に作ってるから飲んでこい」
目元をトントンと指して言ってきた
俺が泣きかけた事を察したのか
あえて口に出さずに泣いてこいって言ってくる
「伊達に兄貴やってる訳じゃねぇんだな」

「当たり前だろクソ千夜ナめてんのか」




これが始まりだったのかもしれない


小さな種火はふつふつと大きくなり
やがて人の命を脅かす事になる




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まゆか(プロフ) - 飴玉さん» っ嬉しいです!ありがとうございます (2022年1月3日 7時) (レス) id: 9f4232803c (このIDを非表示/違反報告)
飴玉(プロフ) - Heartache.....大好きです..... (2021年12月28日 15時) (レス) @page43 id: 16dec3cb2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まゆか | 作成日時:2021年12月7日 0時

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