4 ページ5
「ご苦労、大先生。Aを泣かせそうになっただろ、トン氏の粛清な。…さて、よく来たな、Aよ。まぁ座れ。話をしよう。」
近くにあった椅子に下され、青い人…鬱先生が離れる。目の前に立つ黒い、敵の主導者の圧が凄くて、思わず視線を足元におとした。
「ちょ、グルッペンのせいで怖がっとるやんけ！」
「おおん？流す電気の量間違えた奴に言われる筋合いはねぇよ。」
何やら水色の人と黒い人が争っている。私を挟むのはやめて欲しい…切実に。右からも左からも殺気、それに加えて何人もの視線が痛くて、涙がこぼれた。
「あ、A泣いとるん？はぁぁかわええ。ロボロからモニター越しに見せて貰うんもなかなかやったけど、やっぱり生で見るのが1番やな。あ、俺シャオロンね。シャオちゃんでも呼び捨てでも旦那様でもええよ。なんならご主人でも…俺的には旦那様呼びして欲しいな。」
黄色い瞳の、栗毛の男性に手を握られ人懐っこそうな笑みを向けられた。しかし言っていることは狂気そのものであり、できれば握られている手を引っ込めたいが、そんなことしたら私の首が危ない。流石にまだ胴体とオサラバはしたくないのだ。
「シャオロンやめとき。Aちゃんの顔真っ青やで。怖いなぁAちゃん、俺が側に居ったるよ。」
「あ“！マンちゃんはアカン！ほらAちゃんコッチおいで〜。」
シャオロンさんがえっと…マンちゃん？に引き剥がされたと思ったら今度は彼が鬱先生さんに引き剥がされた。正直全員退いて欲しい。帰りたい。
「あぁ、Aちゃん帰りたいん？何処に帰るん？家？学校？何処にも居場所なんて無いんやないかなぁ…おっと失言だっためう〜」
左手で口元を隠しくすくすと笑われ、ただでさえ半泣きだったのに本格的に涙が溢れてしまった。心を、読まれた。人間には到底出来そうも無い事を体験したからか、それとも図星だったからか。とにかく涙は止まる事を知らない。
「お前らええ加減にせえ！A泣いとんのが見えんのんか？おん？はぁーこれは粛清待ったなしですわ。」
赤い人、青い宝石の仲間の首を切断した張本人が、水色に光る剣を構えている。その光景がフラッシュバックして、息が上手く吸えなくなった。
どうやら、過呼吸になってしまった様だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2219人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆう - 幸せなハッピーエンド(?)になって良かったです!! (5月22日 22時) (
レス) @page42 id: f98c154ca8 (このIDを非表示/違反報告)
はゆり - 上から目線失礼致しました (2023年4月27日 23時) (レス) id: 6422253908 (このIDを非表示/違反報告)
はゆり - ハッピーエンド感が漂ってますけどなんて言うんやろ深く？見たら意外とバッド？エンドですね！まぁ夢主ちゃんや、d！の人達が幸せなら私は何でも良いですけど。 面白い作品ありがとうございました！ 他の作品も好きです！これからも応援しています。頑張ってください (2023年4月27日 23時) (レス) @page42 id: 6422253908 (このIDを非表示/違反報告)
杏豆 - とってもおもしろかったです！素敵な作品ありがとうございました！ (2022年9月3日 11時) (レス) @page43 id: d80eb34582 (このIDを非表示/違反報告)
きつね君。(プロフ) - コメ失礼します。大好物が詰まりに詰まっていて無事昇天することができました!!素敵な作品をありがとうございます!! (2022年8月6日 6時) (レス) @page43 id: f4cd021470 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：誠
| 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2020年7月22日 21時
