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「お兄ちゃん…お兄ちゃんっスよ！可愛い過ぎません？次からお兄ちゃんって呼んで下さい。不安になったら何時でも部屋来ていいですからね、ずっとAのお兄ちゃんで居てあげますから。」
いち早く動いたのはショッピ君だった。まるで本当の妹にする様にギュッと抱き締められる。下心など微塵も感じられない其の抱擁が妙に心地良くて、彼の胸板を軽く押すくらいしか抵抗のしようが無かった。拒まなければいけない筈なのに、体は言う事を聞かない。
「ちょ、ショッピだけズルいやんけ！Aのお父さんやで、俺の娘がめっちゃかわええ…な、こっち向いてや。」
顔だけコネシマさんの方に向けられたかと思うと、真正面からキスされた。何するんだ此の父親は！思わずショッピ君に抱き付いてしまい、勢いのまま彼の首辺りに額を乗せた。何やら頭上で言い争いが起こっている様だが、頬が火照って見る気にもならない。
暫く飛び交っていた煽りも収まった頃、もう良いかと思いショッピ君から離れた。幾分か名残惜しそうにしていた彼だが、気を紛わすかの様にタバコに火をつけ始めた。此処私の部屋なんだけど…出そうになった言葉は瞬時に飲み込んだ。放っておくが吉なのを私は知っている。
そもそも何故私はこの人達を父、そしてお兄ちゃんと呼んでしまったのだろう。一回が命取り、此処で何回も体験した事じゃないか。血の気が引く感じがして頬に手を当てるを、案の定死体の如く冷たい。死体…死体？そう言えば私、誰かの死を目の当たりにしたのではなかったっけ？一体、誰の…
「どうしたんスか？何か気になることでも？」
自問自答しているとショッピ君が心配そうに覗き込んで来た。コネシマさんの手が肩に置かれ、一種の牢獄の様に感じてしまう。何でもないです、と言い放ったが、前後から溜息が聞こえた。
「やっぱ忘れてへんか…いや、ええんやで、うん。一度でも父親やと思ってくれたんやろ？十分進歩やわ、なぁショッピ」
ショッピ君は煙草の煙を燻らしながら小さく頷いた。先程まで気にも留めなかった副流煙が一気に肺に入ってきて噎せてしまう。煙草など吸ったことが無いので銘柄は分からないが、苦味に混じって甘さを感じ、ショッピ君が甘いものを好むだなんて意外だな、なんて場違いにも程がある感想が浮かんでくる。
ショッピ君は幾重にも重ねられた煙のヴェールの向こう側に居て、存在を遠く感じてしまう。部屋が煙で満たされて息が苦しくなり、思考がショートしてきた。
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ゆう - 幸せなハッピーエンド(?)になって良かったです!! (5月22日 22時) (
レス) @page42 id: f98c154ca8 (このIDを非表示/違反報告)
はゆり - 上から目線失礼致しました (2023年4月27日 23時) (レス) id: 6422253908 (このIDを非表示/違反報告)
はゆり - ハッピーエンド感が漂ってますけどなんて言うんやろ深く？見たら意外とバッド？エンドですね！まぁ夢主ちゃんや、d！の人達が幸せなら私は何でも良いですけど。 面白い作品ありがとうございました！ 他の作品も好きです！これからも応援しています。頑張ってください (2023年4月27日 23時) (レス) @page42 id: 6422253908 (このIDを非表示/違反報告)
杏豆 - とってもおもしろかったです！素敵な作品ありがとうございました！ (2022年9月3日 11時) (レス) @page43 id: d80eb34582 (このIDを非表示/違反報告)
きつね君。(プロフ) - コメ失礼します。大好物が詰まりに詰まっていて無事昇天することができました!!素敵な作品をありがとうございます!! (2022年8月6日 6時) (レス) @page43 id: f4cd021470 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：誠
| 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2020年7月22日 21時
