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取り敢えず昼食を食べよう、とソファーに誘導された。隣にはシャオちゃんが座って居る。本当はシャオちゃんなんて友達みたいな呼び方したくないし、なんなら敵全員色で呼んでも良いくらいなのに。隣で笑う彼が怖くて、そんな事出来ないけれど。
「ほらAあーん、恥ずかしいけど段々慣れていこうな。」
一口サイズのフルーツサンドが差し出され、口に近づけられる。いや、私何歳だと思ってるのかな…自分で食べれます、と断ると部屋の温度が2、3度下がった気がした。
「へぇ、俺から貰うの嫌なん？なぁもう一回言うで。A、口開けて。」
こういう所は本当に敵だと思う。背中に伝う冷や汗を感じて大人しく口を開けると、苺が入ったフルーツサンドが口内を満たした。そのまま咀嚼して嚥下する。正直味より、恐怖の方が勝っていた。
「良い子やなA、次どれがええ？キウイとか美味しそうやわ…はいあーん」
シャオちゃんも食べて良いんだよ、と言い終わる前に口に其れを突っ込まれた。キウイ、美味しいかも。次はオレンジがいいな、なんて考えていると嬉しそうなシャオちゃんが此方を眺めていた。
「次オレンジ？ええよ幾らでも食べさしたるから。Aこういう経験無さそうよな。いや、小さい頃はそりゃぁあっただろうけど、記憶に無いやん。俺な、今めちゃくちゃ嬉しい。Aが頼ってくれたんやなって。…甘えて、くれたんやろ？」
シャオちゃんが言い放ってハッとした。今私、シャオちゃんに食べさして貰おうとしたんだ。其れは逆らっては行けないという生物的な防衛反応かもしれないし、純粋に誰かに甘えられるという欲望からだったかもしれない。どっちにしろ、まずい事に変わりは無いのだが。
「そんな思い詰めた顔せんでええよ、はい口開けて〜。そろそろ紅茶も丁度いい温度やと思う…詳しくは分からんけど。何て言っとったかな…えーっと」
「…ダージリン？」
カップに注がれた紅茶からはダージリンの香りがしたから。そう言うとシャオちゃんは驚いて、頭を撫でてくれた。どうやら返事が返ってきたのが嬉しいらしい。私、無意識だったかも。
「ええよ、ええ子A。砂糖は3杯入れてあげたいんやけど体に悪いから2杯な。まじかわええ…」
誰かに可愛いと言われるのがこんなにも嬉しい事だなんて知らなかった。だって、言われる事無いんだもん。緩む口角を隠そうと、ティーカップに視線を落とした。
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ゆう - 幸せなハッピーエンド(?)になって良かったです!! (5月22日 22時) (
レス) @page42 id: f98c154ca8 (このIDを非表示/違反報告)
はゆり - 上から目線失礼致しました (2023年4月27日 23時) (レス) id: 6422253908 (このIDを非表示/違反報告)
はゆり - ハッピーエンド感が漂ってますけどなんて言うんやろ深く？見たら意外とバッド？エンドですね！まぁ夢主ちゃんや、d！の人達が幸せなら私は何でも良いですけど。 面白い作品ありがとうございました！ 他の作品も好きです！これからも応援しています。頑張ってください (2023年4月27日 23時) (レス) @page42 id: 6422253908 (このIDを非表示/違反報告)
杏豆 - とってもおもしろかったです！素敵な作品ありがとうございました！ (2022年9月3日 11時) (レス) @page43 id: d80eb34582 (このIDを非表示/違反報告)
きつね君。(プロフ) - コメ失礼します。大好物が詰まりに詰まっていて無事昇天することができました!!素敵な作品をありがとうございます!! (2022年8月6日 6時) (レス) @page43 id: f4cd021470 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：誠
| 作者ホームページ：http://around-the-clock
作成日時：2020年7月22日 21時
