すれ違う2つの心は

78th Love ページ33

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「ねぇ、美味しいんだけど」



昂秀「だから言ったじゃん！照り焼きだって」



「だってマルゲリータ美味しいじゃん」



昂秀「お前まじで食べず嫌いやめた方がいいよ。ほんとに損」



「野菜で好き嫌いないからそれだけで十分」



昂秀「じゃあ海青さんみたいに一生素材だけ食っとけ」



「……海青くんに昂秀のトレーニング倍にしてもらお」



昂秀「やめろ、それだけはやめろ」





小さい頃から食わず嫌いで、好きになったものしか食べない私。



パンならサンドイッチしか食べれないし(因みにタマゴサンドとフルーツサンドだけ)、ピザもマルゲリータしか食べれなかったし、パスタもカルボナーラとボロネーゼしか食べれない。



昔から周りには勿体ないだとか飽きないの？とか言われるけど美味しいからいいんです。





野菜で食べれないのパクチーだけなんだから文句ないでしょ？



たまごも納豆も食べれるからタンパク質もちゃんと摂ってます。





「私海青くんに褒められたもん、野菜食べてるから偉いって」



昂秀「海青さん果歩には優しいからな」



「いやいや、私意外と食生活ちゃんとしてるから」





小さい頃から朝ご飯だけは絶対に食べなさいと言われて育ってきた。



体調が悪くても、寝坊しても、気分が乗らなくても朝ご飯だけは食べるっていう習慣ごとを作ってくれたのは両親。



まぁ、この仕事に就いてからはたまーに極たまに食べないこともあるけど。





昂秀「いや、でも寮生活の時は苦しかったわ」



「え、なんで」



昂秀「だってさ、海青さんはいつも自分で作ってたけど他のメンバーの飯って果歩が作ってたじゃん」



「うん」



昂秀「果歩って基本自己中だから…」

「おい」



昂秀「あ〜…まぁ、なんか自分が食べれるものしか作ってなかったからさ、レパートリー少なすぎて同じものしか食べてないみたいな」



「…………ピザ代払って帰ってよ」





確かに言われてみればそう。基本私が食べれるものしか作れないし作ってなかったから私は飽きなくても周りは飽きてたんだろうな。



北人くんとか樹くんとか自分で買ってきたりしてたな。





昂秀「ま、それでもまこっちゃんだけは食べ続けてたからね？もう愛だよ、うん。愛でしかない」



「………」





この人は私に気を利かしてこの話をしてきたのか、それともただからかいたくて言ったのか、そんなの分かんないけど、



取り敢えずムカつくよね。





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