にじゅうきゅう。 ページ34
『えっと…どこに行くんですか?』
腕を引っ張られたまま、ターゲット達が行く先に従い歩く。
先程いた場所よりもさらに奥、もはや人は誰も通っていないような路地へと誘われる。
「俺らの秘密の場所♡」「誰も来なくて居心地いいんだよね〜」
と、路地を抜けると使われていない小さな廃工場へと辿り着いた。
…なるほど、ここで…。
『ここ…どこですか?あの…』
足取りを止め、戸惑いの色を見せる。
途端に男たちはニヤニヤとした表情で、こちらに色欲の目を向ける。
米山が口を開く。
「バッッッカじゃねえの〜?こんなとこにホイホイ付いてきやがって。実は知ってて付いてきたんだろ?犯してくださいって」
『ち、ちがいます!手、離してください!帰ります!』
「おっと、暴れんなよ。お兄さん達、乱暴にしちゃうよ?」
下衆が。
はやく殺したいが、まだだ。
上着のポケットに入れているスマホ型のスタンガンをさりげなく手に持ち、いつでも行動に移せるようにしておく。
米山に言われた2人が俺の両腕を床に押さえつけ、リュックを蹴り飛ばされる。
本気で抵抗しているように足をバタつかせ、何度も嫌だと叫ぶが、まあやめないことは当然知っている。
「大人しくしろ!」「黙らねぇとぶっ殺すぞ」
はやく。はやく服に手をかけろ。米山。
ターゲット達の気を触れさせすぎない程度で抵抗し、淡々と隙を見る。
「さあ…気持ちいいこと、しようか」
米山が、"まこと"のシャツのボタンに手を伸ばす。
…今だ。
「っぐあああ」「かはっ!!」
スマホ型スタンガンを持った手を勢いよく振りほどき、左右の男の首元にそれを放つ。
バチバチバチッという音と共に2人の男はその場に倒れる。
「な、なんでそんな物…!」
驚いた米山は尻もちをつきながらも、逃げようとする。
が、逃がさない。
首元にスタンガンをお見舞いしてやる。
──────
────
『目が覚めたか?クソ共』
廃工場はいろいろと道具があるから助かる。
スタンガンで眠らせた男達をパイプ椅子に縛り付けた後、五十嵐まことの格好からいつもの仕事着に着替えた。
「だ、誰だ!こんなことして、許されると思ってんのか!?」
『米山さん。今貴方たちが何故こんな目に遭っているかわかりますか?』
「なんで俺の名前を…!」
『いいから質問に答えてくださいよ。…ま、いいか』
『今から貴方たちを殺します。』
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猫好き - ちゃーいるさん» コメ返しありがとうございます。これからも頑張って下さい!!(^○^) (2019年5月3日 10時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
ちゃーいる(プロフ) - 猫好きさん» ありがとうございます(^O^) (2019年3月6日 17時) (レス) id: 9d46b47ea3 (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - 最高 神 天才!! でも見て恥ずかしくて顔真っ赤になりましたww (2018年12月16日 18時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
猫好き - アアアアアアアアアアアアアア(悶\(^^)/ (2018年11月20日 1時) (レス) id: fdca804d9b (このIDを非表示/違反報告)
ちゃーいる(プロフ) - 美咲さん» ありがとうございます!ダラダラ更新ですがよろしくお願いします! (2018年6月14日 22時) (レス) id: 9d46b47ea3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藤咲 | 作成日時:2018年5月24日 1時