episode290 ページ40
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Aは五ページを開かず、手を挙げた。
アンブリッジはこちらを見ない。
「……アンブリッジ先生、質問があります」
Aが言葉を発すると、アンブリッジはやっとこちらを見て「いまは読む時間よ」とやさしく言った。
「クラスが終わってから聞いてあげますわ」
「今じゃないとだめです。その、授業の目的に質問があります」
Aが言うと、アンブリッジの眉が吊り上がった。
「あなた、お名前は？」
「A・マルフォイです」
「では、ミス・マルフォイ。ちゃんと全部読めば、授業の目的ははっきりしていると思いますよ」
「それでもわかりません」
Aは頑なに言った。
ジニーとコリンが心配そうにAとアンブリッジを見る。
「防衛呪文を使うことに関しては、どこに書いてあるんですか？」
一瞬沈黙が流れた。
生徒達が黒板の方へ向き、まだ残っている三つの目的を読んだ。
「防衛呪文を使う？」
アンブリッジがちょっと笑って言葉を繰り返した。
「ミス・マルフォイ。あなたもそんなことを言うのね。でも考えてみてごらんなさい。あなた方生徒達が、防衛呪文を使う必要があるような状況が起ころうとは、考えられませんけど？」
「もしかしたら、授業中に襲われるかもしれませんよ」
Aが少し笑って言った。
だが、アンブリッジの眉は余計吊り上がる。
でも決してありえないことではなかった。
危険はいつ来るかも分からない。
それに、『例のあの人』が復活した今は、常に危険がつきまとうはずだろう。
「そんなことは決してありません。それとも、あなたは魔法省の教育方針が間違っていると言いたいのかしら？
あなたよりもっと年上の、もっと賢い魔法使いが、新しい指導要領を決めたのです。あなた方が防衛呪文について学ぶのは、安全で危険のない方法ですよ」
アンブリッジはわざとらしいやさしい声色で言った。
教室中が混乱する。
『闇の魔術に対する防衛術』の授業で魔法を使わないことなんてなかったからだ。
「でも、どうして絶対無いと言えるのですか？敵が来るなら、私達の都合に合わせてくれるはずもない。それに＿＿」
「この学校のやり方を批判したくはありませんが」
アンブリッジがAの言葉を押さえ込むように遮った。
Aが眉を寄せる。
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恂(プロフ) - 黄緑さん» コメントありがとうございます🙇♀️楽しんで読んでいただけている様で、嬉しくなりました！ありがとうございます☺️ (2022年3月26日 21時) (
レス) id: db0672b5d4 (このIDを非表示/違反報告)
黄緑 - 逆ハーものが大好きなのでフレジョに愛される夢主に萌え転がりました…逆ハー最高です… (2022年3月26日 20時) (レス) @page28 id: 4f3c0f4c8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恂 | 作成日時：2022年3月5日 22時
