episode280 ページ30
.
翌朝、悪戯三人組の寝室の中で、ジョージが一番最初に目を覚ました。
ぼやける視界の中で、ジョージは隣で寝ているAの寝顔を見た。
気持ちよさそうに眠る恋人に微笑み、ジョージはAの髪を優しく撫でる。
そして、昨夜は付けっぱなしだったAの髪留めに目を留め、ふっと笑みを溢した。
プレゼントした当時よりは多少古びれてはいるが、手入れもよく施されており、大事にされているのがよく分かる。
ずっと大切にしてくれているのだと、ジョージは嬉しくなった。
ジョージは、そのお礼を言う様にAの額にキスを落とす。
すると、Aはくすぐったそうに眉をひそめた。
「……むっつりすけべ」
ふと、Aの隣からひっそりと声がした。
いつの間に目を覚ましたフレッドが、ニヤニヤとした表情でジョージをからかっていたのだ。
「ずっと起きてたのか？」
ジョージは、双子の片割れに見られていたことに小っ恥ずかしさを感じ、眉を寄せて聞いた。
「今さっき起きたばかりさ。おはよう＿＿むっつりくん」
フレッドがけらけらと笑って言う。
「やめろよ。そんなんじゃない」
ジョージがむっとして言った時、Aのまつ毛が揺れ、ゆっくりと
「おはよう」
ジョージが言った。
そのことで、フレッドもAが起きたことに気付き、「おはよう」と続ける。
Aはぼやける視界の中で、双子の燃えるような赤毛を捕らえた。
昨夜は女子寮に帰ったのではなかったのを、Aはもう一度認識した。
「二人ともおはよう……」
Aは挨拶を返す。
フレッドがAの頭を撫でた。
ふと、リーのベッドから呻き声が聞こえて来る。
何事かとAはリーのベッドを見た。
ゆっくりと毛布の塊がうごめき、それはだんだんと盛り上がってくる。
次の瞬間、布団の隙間からドレッドヘアの頭が飛び出た。
「……あ゛〜……ねみ……」
リーは眠そうな声色で言うと、ごしごしと目を擦って上半身を起き上がらせた。
「おはよう」
Aはリーと同じように起き上がって言う。
「「おはよう」」
双子がAの隣で横になったまま、挨拶をした。
「おは＿＿なんでAがここに居るんだ？」
リーがフレッドのベッドに寝ていたAに気付き、驚いた表情を見せた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 585人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハリーポッター」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
恂(プロフ) - 黄緑さん» コメントありがとうございます🙇♀️楽しんで読んでいただけている様で、嬉しくなりました！ありがとうございます☺️ (2022年3月26日 21時) (
レス) id: db0672b5d4 (このIDを非表示/違反報告)
黄緑 - 逆ハーものが大好きなのでフレジョに愛される夢主に萌え転がりました…逆ハー最高です… (2022年3月26日 20時) (レス) @page28 id: 4f3c0f4c8d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：恂 | 作成日時：2022年3月5日 22時
