episode92 ページ42
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「どうかしたの？」
Aが問いかけると、クルックシャンクスはAから降り、扉へと向かって扉を爪で掻いた。
クルックシャンクスは外に出たいらしい。
Aはベッドから起き上がり、扉を開けてあげる。
クルックシャンクスは尻尾を揺らしながら外に出た。
だが、扉の外で止まりAを見て鳴いた。
Aが扉を閉めようとすると、再び鳴く。
「……ついて来てほしいの？」
少し考えて出した答えに、クルックシャンクスは鳴く。
どうやら夜の散歩について来て欲しいようだ。
だが、今はシリウス・ブラックの件で警備が厳しくなっているので、夜に外に出ることは厳しいことだった。
悩んでいる内にもクルックシャンクスは尻尾を揺らして階段を降りていく。
しかし、談話室の肖像画の扉は開いていないし、クルックシャンクスがそれ以上外に出れることは無いだろうと考え、Aはクルックシャンクスを追った。
談話室に降りる。
もちろん誰もおらず、しんと静まり返っていた。
クルックシャンクスの姿が無い。
「クルックシャンクス？どこ？」
肖像画の扉の側からクルックシャンクスの鳴き声が聞こえた。
まさか、と思いながら肖像画の扉の側へと行けば、予想通り肖像画の扉は微かに開かれ、その外にはクルックシャンクスが居た。
肖像画の扉に手をかけ、寮の外へ出てみる。
トロールの姿は一人も無く、太ったレディはワインで酔い潰れているようで、すっかり眠り込んでいた。
クルックシャンクスはさっさと階段の先へと進んでしまう。
Aは何がなんだか分からず、遂には、また別のものに誘われるかのようにクルックシャンクスの後をついて行った。
六月の蒸し暑くなった気温は、夜だと少し肌寒く感じる。
クルックシャンクスは時々Aがついて来ているのを確認しながら、廊下を進んでいく。
もし、この先、誰かしらの先生に会ったら罰則は免れないだろう。
しかし、Aの心配を他所に廊下には誰の気配もない。
クルックシャンクスは階段をどんどん降りて、遂には外にまで来てしまった。
昼間見る景色とは全く違い、薄暗い鬱蒼とした森が風で鳴き、鳥や動物すらの鳴き声も聞こえない。
ふと、クルックシャンクスが立ち止まる。
オレンジ色の目線の先には、暴れ柳が。
どうするつもりだろうかと考えていると、クルックシャンクスは暴れ柳に向かって走り出す。
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恂(プロフ) - アイさん» こんばんは。コメントありがとうございます！嬉しいお言葉感謝します☺️これからもお楽しみいただけるように頑張ります☺️ (2022年1月11日 22時) (
レス) id: db0672b5d4 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - こんにちは。いつも楽しみに読ませて頂いています！主さんのペースで頑張って下さい😊 (2022年1月11日 22時) (レス) @page28 id: 115c24b020 (このIDを非表示/違反報告)
恂(プロフ) - 犬好きさん» こんばんは。コメントありがとうございます！そう言って頂けて何よりです☺️これからもよろしくお願いします😌 (2022年1月5日 0時) (レス) id: db0672b5d4 (このIDを非表示/違反報告)
犬好き(プロフ) - めちゃくちゃ面白くて大好きです！！ (2022年1月5日 0時) (レス) @page8 id: 1f2d5471d2 (このIDを非表示/違反報告)
恂(プロフ) - 姫唆さん» こんにちは。コメントありがとうございます！嬉しいお言葉…感謝します☺️これからもこの作品をよろしくお願いします😌 (2022年1月4日 9時) (レス) id: db0672b5d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恂 | 作成日時：2022年1月1日 0時
