be honest 2

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side 赤


9月も半ば。

福岡出張。

出張いうか、イベントの応援やな。


福岡支店は、割と新しくて。

名前は支店やけど、
規模が営業所みたいなもんで。

同業他社が集まる新作展示会があって、
その大きいイベントあれこれの助っ人に、
半年前から大倉が。

支店自体に人が多くないから、
なんでもやらされとるって噂は聞いてた。

そもそも、なんでもできるから、
白羽の矢が立ったっつー話やから。


俺は製品のあれこれ説明すんのに、
営業から応援出せ言われて。

イベント期間だけのお手伝い。



「サトミちゃん、やったっけ…」

暑くなり始めた頃に大倉んちで聞いた、
女の子の名前。

支店の子なんやろうな、
くらいの想像はしとって。



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「速水です、よろしくお願いします」

イベントの同じブースの担当の子を、
紹介された。

「本社から来た渋谷です。
2日間やっけ？よろしくお願いします」


はきはきと挨拶できる落ち着いた感じの子。

大倉やAより少し若いかな？くらいの。

メガネと緩めの引っつめ髪でそう見せへんけど、
細くて綺麗な子やんな。

「速水、若いけどしっかりしとるから」

ガッシガシ速水さんの肩を叩く村上部長。

見た目は若いんやけど、
話し方や仕草がまるでおっさんで。

速水さん、苦笑いしとる。

人見知りやからあれやけど、
「困りましたね」
「いっつもこんな感じなんですよ」
って、速水さんの顔に書いてあって。

この子となら大丈夫やろなあって。




午前中は移動と顔合わせ。

午後からは打ち合わせして、
会場で確認まですんのが今日のノルマやて。

イベント入る社員を村上部長が、
スケジュールは速水さんが説明してくれて。

「ま、ブース設営でいないのもおるから、
そいつらは会場で紹介するわ」

そう言って、部長はまたガハハと笑った。

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