擦り傷(紫) ページ35
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『あっ、信ちゃーん!』
村「ん、おーAか……ってお前そんな走ったらあぶなっ……!」
ばたっ、
『……てへっ』
村「……あほ、」
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『いやぁ、まさか本当に転ぶとは……』
村「……ほら、絆創膏はれたで」
『ありがとうございます』
横山A、いい歳した大人が無邪気に走ってたら廊下の真ん中で転びました。
そして見事に擦りむきました。
村「もう走ったらあかんよ」
『えー……』
村「"えー"やない!」
『だって、信ちゃん見つけたら嬉しくて駆け寄りたくなるもんでしょ?』
村「どういうこっちゃ、笑」
信ちゃんは私の膝に絆創膏を貼ると、ふぅ、と一息ついてゆっくり立ち上がった。
村「A、昼飯は?」
『ん、まだだよ?』
村「ほな、一緒に行こか」
『ほんと?やった!』
信ちゃんとお昼ご飯ひさしぶりだぜ!
なんて、調子に乗って勢いよく椅子から立ち上がろうとした時。
『い、……った、』
あれ、擦り傷ってこんなに痛かった?
膝に力をいれた瞬間、痛みが走る。
『……痛い、』
村「当たり前やろ!?」
『だって傷小さいし……』
村「そういう問題ちゃうわ!」
はぁ、と呆れ顔の信ちゃん。
もしかして怒られる……?
なんて思っていたら、信ちゃんは優しく笑って私の頭を撫で始めた。
『しん、ちゃ……?』
村「俺、この後オフやし、ゆっくりでええよ」
『え、私もこの後仕事ない……!』
村「ほな、飯食った後俺ん家来るか?」
『行く!行きたいです!!』
はしゃいでる私を見て、信ちゃんは「そんなんなって、また転ぶなよ」と言ってくる。
うん、これ以上信ちゃんに迷惑かけられないしね。
大人しくしておこう。
『お昼何にする?』
村「うーん、そやなぁ……」
えへ、楽しみ。
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その後、信ちゃんにご飯を奢ってもらって、お家に泊まらせてもらいました。
村「Aー、寝るならソファーやなくてベッド行きー?」
『ん……、しんちゃ、連れてって……』
村「あいあい……ほら、行くで」
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ミッキーナ - 思いきっていくぞ (2022年4月21日 16時) (レス) @page1 id: a7073e1cbf (このIDを非表示/違反報告)
あじま(プロフ) - 紗さん» コメントありがとうございます!不定期更新になってしまい本当に申し訳ないです……(;_;)これからも読んでいただけたら嬉しいです!^^ (2019年10月2日 21時) (レス) id: 9019a7eb22 (このIDを非表示/違反報告)
紗(プロフ) - はじめまして!とってもおもしろくてあっという間に読みました!!続きが楽しみです!更新楽しみにしてます!^ ^ (2019年10月2日 6時) (レス) id: d2cf8ed97e (このIDを非表示/違反報告)
ハニーレモン - これから全て読ませていただきます。楽しみに待っています。 (2019年9月27日 1時) (レス) id: 74ed2de143 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - ありがとうごさいます(;;)もちろん全て拝見させていただきます!!!更新頑張ってください!! (2019年9月23日 16時) (レス) id: 499224cb91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あじま | 作成日時:2019年9月6日 19時