#23 ページ37
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僕らが小さな戦場で顔を合わせた十数年以上前、僕らはただガムシャラに、己と仲間に降りかかる暴力と戦っていた。
時はすぐに流れていき、サヨウナラと言葉を交わし、僕らがそれぞれの道へと歩き始めたある年の春。
そして暫く経った頃、僕は王様と出逢ったのだ。
金色の懐中時計をいつも持ち歩き、煙草の煙と硝煙の香りを纏う、自分よりずっと年上の男。
適当な事ばかり言うくせに、その仕事にぬかりは一切無く、この国の治安統治者である警察にまで、その力は及んでいた。
兼ねてから彼が名乗り続けたその名の通り、彼は彼が生きている間、この国の王様だったのだ。
結局あの人は、懐中時計と彼の愛していた銘柄の煙草一箱と、拳銃と、そして王冠だけを遺して、呆気なくこの世界から消えた。
『お前には、俺の仕事のやり方を全て叩き込んだからな』
そう言って笑った日から、さほど日数の経っていないある静かな夜に、彼は消えた。
「アンタはね、あの男が認めた最初で最後の人間なんだよ。次の王様はアンタだよ。アンタは王様の子供なんだから」
そう言われた時、俺はようやくあの人の意志を継いで良いのだと思えたのだ。
彼の遺したモノを背負って、俺は彼らと連れ立っていくことを、望む。
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____きっとアンタは、俺が長い時間を掛けて出したこの答えを、“答えを出すのが遅すぎだ”と、馬鹿にするんだろうけど。
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クラゲ∞(プロフ) - お疲れ様でした。とても楽しんで読ませていただきました。これからのことも楽しみです。 (2016年8月9日 23時) (
レス) id: e77fa15b09 (このIDを非表示/違反報告)
syo(プロフ) - 完結おめでとうございます！コメント遅くなり申し訳ありません。未優さんの描くストーリーがとても好きで、更新されるたびにわくわくしながら読まさせて頂いていました。なので完結は嬉しい気持ちもありますが、悲しい気持ちもあります。次の作品、心待ちにしています。 (2016年8月9日 18時) (レス) id: abf01adc07 (このIDを非表示/違反報告)
風雅(プロフ) - 未優様、お久しぶりです。8UPPERSシリーズ完結、おめでとうございます！ずっと楽しみに読ませていただいていたので、悲しいです。素敵な世界観を本当にありがとうございました。これからも未優様の創る新しい世界観を楽しみにしています。本当におめでとうございます！ (2016年8月8日 21時) (レス) id: 16a9d30ece (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 毎回更新楽しみにしていました。私の中の始末屋さん達と未優さんの書く世界が同じ感覚だったので本当に楽しく読ませて頂きました。次はどんな形でお会いできるのでしょうか？楽しみに待っています。 (2016年8月8日 20時) (レス) id: 7805d0b221 (このIDを非表示/違反報告)
MaKer(プロフ) - コメント失礼します。このシリーズや作者さんのお書きになる文章がとても大好きでした。完結を見届けられたのが嬉しいような悲しいような…素敵な作品を今までありがとうございました。 (2016年8月8日 20時) (携帯から) (レス) id: b1ecc011db (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2016年4月3日 19時
