○振り向いてよ ６０５ ページ8
ッは！！ とわざとらしく片手で口元を押さえるAに、学秀は不機嫌そうな溜息を吐いた。
「わざとらしいな」
『わざとやってるからねぇ。どう？』
「イラッと来る」
『良かった良かった』
「明日から五時間勉強な。俺の監視付きで」
『わー！！ ごめんごめん！ わざとじゃないからね？ 安心して！！』
コロリと態度を変える彼女に、学秀はちょろいしどれだけ勉強嫌いなんだと思った。
ある程度の事は教えれば出来るのに、何故かしようとはしない。
やる気スイッチが年中無休でOFFになっているようなものである。
歩いている間も、学秀が話題を振らなくともAが話題をコロコロと振り続けた。
Aと歩く道は、いつだって賑やかだ。
『今日はありがと。明日もよろしくね』
「もし理事長に自宅待機と言われたら、僕の家に来いよ」
『了解！』
ビシ、と敬礼してから家に入った。
学秀はAが家に入るのを確認した後、踵を返して自身の家へ帰った。
ーー
ーーー
何故か私は今、E組ではなく理事長室の前に立っている。いや、何故かというか、アナウンスで呼び出され、昨日の学秀との会話を掘り返せば簡単に答えは見つかるのである。
私がお願いするまでもなく彼は私に自宅で自習する様にと指示するつもりらしい。
『失礼します』
「よく来たね水城さん。要件は…まぁ察しはついてるかな？」
『勿論』
「なら、君も帰って自習でいい」
多分、今回彼は私と学秀2人で一位を取らせるつもりなのだ。E組の勉強法ではなく、本校者の第2の支配者、学秀の手で私を一位にするつもりなのだろう。
取れるんけねぇだろ！！！ と叫びたい。ねぇなにあの数学の恐ろしい範囲。なにあれ。
異常な程の範囲量についても激しく抗議したいが、今は學峰さんではなく、魔王の父、理事長だ。
何か言ったら学秀と同じ笑みでえぐい事言われる。
そう確信した私は、はぁい、とお得意の笑顔で肯定するしかなかった。
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まっきーぺん(プロフ) - 岡本 珠理奈さん» お母さんは不器用すぎてなかなか素直になってくれない人です。ですが二人の距離が縮まるとこちらも嬉しいです！浅野くんは私の大好きな人物の1人なのでそう言っていただき嬉しいです！ありがとうございます！ (2017年6月21日 20時) (
レス) id: 6be91988e1 (このIDを非表示/違反報告)
まっきーぺん(プロフ) - めぐみさん» 遅れました。すみません...。取り合いは私の大好物なので……！そうなるといいですね！ (2017年6月21日 20時) (レス) id: 6be91988e1 (このIDを非表示/違反報告)
まっきーぺん(プロフ) - まりあさん» 遅れてしまい申し訳ありません。頑張りますのでよろしくお願いします！ (2017年6月21日 20時) (レス) id: 6be91988e1 (このIDを非表示/違反報告)
岡本 珠理奈(プロフ) - 最近更新をされるので、嬉しいです。お母さんも変わって来ましたね…！不器用ながらに、ちゃんと夢主ちゃんを想ってる感じが伝わってきます…！…赤羽に将来苗字になってほしいなと思います。この作品で、ちょっぴり学秀が好きになりました。これからもファイトです！ (2017年6月20日 21時) (レス) id: 05e4939074 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - 面白いです！！浅野くんとカルマくんで取り合ってほしいな！！ (2017年6月20日 7時) (レス) id: 585120ed1c (このIDを非表示/違反報告)
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