●振り向いてよ ６３４ ページ37
池田少年は呆れたように言う。
「先生ってカンペキだけど教師バカだよなー。そこまでして俺等をどう育てたいんだよ」
「簡単だよ。良い生徒に育ってくれればいい。でも良いの基準は人それぞれだ。池田君は元気が良い、森さんは要領が良い、永井君は真面目が良い。皆の良い所を伸ばすには…教える私は全ての良いを熟知している必要がある。必要だから完璧になったに過ぎないんだ」
呼ばれた皆はそれぞれの良さを聞いて照れくさそうに笑う。
そう、こんな風に私塾の滑り出しは上々だった。
彼等3人が記念すべき第一期生。
「雑音の無い山奥で…各自の長所を存分に育てる。私の志す教育だ」
時は変わり、放課後。バスケットボールが本を読んでいた永井少年に当たる。
「おーい、声かけたんだし避けろよトロいな〜」
「塾終わったらすぐこれだ」
「らんぼうもの〜」
将来はバスケ選手になると言う池田少年。
「勉強ばっかしてる奴の気が知れねー」
その時、池田のボールを奪いバックダンクをぶちかます學峯。
「良い夢だ！！じゃあ私と1on1で勝負しようか！！」
「…う…勝てるわけねーじゃん完璧超人に」
そんな池田少年の言葉を否定するわけでもなく學峯は話を続ける。
「まぁね。まだ君には備わってない実力を私は持ってる。同じように君の良い所を…誰しも持ってるわけじゃないよ」
その學峯の言葉を聞くと、永井少年にボールが当たった事を謝る池田少年。
それを學峯は嬉しそうに見ていた。
誰しも欠点はある、それぞれをケアして…将来社会に遺憾なく長所を発揮できる人材を育てる。
「(私は全力で考えて授業に当たった。思いやりを持ち自分の長所も他人の長所もよく理解できる、そんな生徒に育つ為に)」
そしてあっという間に1年が経った。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 197人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まっきーぺん(プロフ) - 岡本 珠理奈さん» お母さんは不器用すぎてなかなか素直になってくれない人です。ですが二人の距離が縮まるとこちらも嬉しいです！浅野くんは私の大好きな人物の1人なのでそう言っていただき嬉しいです！ありがとうございます！ (2017年6月21日 20時) (
レス) id: 6be91988e1 (このIDを非表示/違反報告)
まっきーぺん(プロフ) - めぐみさん» 遅れました。すみません...。取り合いは私の大好物なので……！そうなるといいですね！ (2017年6月21日 20時) (レス) id: 6be91988e1 (このIDを非表示/違反報告)
まっきーぺん(プロフ) - まりあさん» 遅れてしまい申し訳ありません。頑張りますのでよろしくお願いします！ (2017年6月21日 20時) (レス) id: 6be91988e1 (このIDを非表示/違反報告)
岡本 珠理奈(プロフ) - 最近更新をされるので、嬉しいです。お母さんも変わって来ましたね…！不器用ながらに、ちゃんと夢主ちゃんを想ってる感じが伝わってきます…！…赤羽に将来苗字になってほしいなと思います。この作品で、ちょっぴり学秀が好きになりました。これからもファイトです！ (2017年6月20日 21時) (レス) id: 05e4939074 (このIDを非表示/違反報告)
めぐみ(プロフ) - 面白いです！！浅野くんとカルマくんで取り合ってほしいな！！ (2017年6月20日 7時) (レス) id: 585120ed1c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
