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一番。 ページ15

サワムラ先輩の隣に並びながら、先輩が投げてくる会話を必死に拾って、繋げていたらいつの間にかバス停に着いていた。

「あ、ここです、ありがとうございます」
「ん、バス後何分?」
「えっと、5分くらいですかね」

話しながらだったからか予想より少し遅めに着いていたようだった。ベンチに座って携帯でもいじってればすぐだな、と思いながらベンチに腰掛けると、サワムラ先輩まで何故か座っている。

「え」
「どうした?」
「あ、え、いや」

もしかして、バスが来るまで一緒に待っててくれるのだろうか。先輩優しすぎない?
携帯を取り出そうとしていた手を引き抜いて、なんとか会話の種は無いものかと考える。

「えっと、日向くんとカゲヤマくん、凄いですね」

そう私が言えば、サワムラ先輩は笑って「だろ?あの二人の速攻な」と嬉しそうに話し出す。後輩が好きなんだなぁと思って、思わずほっこりしてしまった。

日向くんとカゲヤマくんだけじゃなくて、エースの話とか、リベロ?の話とかもしてくれた。

「皆強いんですね。谷地さんも言ってました」
「あぁ。皆、強いよ」

断言するサワムラ先輩の姿に何故か頬が熱くなってきて、目を背けて車道の方を見ればバスがすぐそこまで来ていた。

「あ。来ました。あれです」

指をさしながら言えば、サワムラ先輩はそうかと頷いた。

立ち上がった時、ふと頭をよぎったのは、サワムラ先輩は自分自身の事を全く言っていないということ。いや、皆の中にサワムラ先輩は居るんだろうけど。なんというか、私も先輩が一番かっこいいと思ったのに、言っていなかった。

なんで今言いたくなったのか、なんで急に、先輩びっくりする、と色々な事が頭を回るけど、サワムラ先輩の目の前に立って、ちゃんと目を合わせる。

「十河さん?」
「ああの、皆、強くて凄い、ですけど、その、........私が、一番かっこいいなって思ったの、は」



「サワムラ先輩なので、その、明日も、頑張って下さい........今日はありがとうございました!さようなら!」


タイミングよく開いたドアに駆け込んで、座った瞬間顔を覆った。

「なんで急にあんなこと言ったの........私........」

そんなの、言いたくなったから以外ないんだけど、私こんな子だった?と頭を捻った。








___窓の外から見えるサワムラ先輩の表情が、耳まで赤くなってたなんて、ため息をつく私は気づかなかった。

あ。→←やっと目が合った。



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ちんすこう - 更新しないんですか?凄く楽しみ待ってます。数ある大地さんのお話の中で一番好きです! (2020年5月12日 10時) (レス) id: 9e27674b7b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 草さん» 返信遅れてしまって申し訳ありません。そうなんですね・・・!知識不足でした、ありがとうございます。大地さん大好きなので我慢出来ずに書いちゃいました。読みやすいと言っていただけて安心しました。妬いちゃう大地さん難しかったので萌えて頂けてなによりです。 (2019年11月5日 21時) (レス) id: 3e7d8a8bee (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 早生まれは1/1から4/1で、遅生まれが4/2から12/31なので三月生まれの夢主は遅生まれではなく早生まれですね。大地さん夢珍しい上に文が読みやすいです。妬くところ大地さん普通の高校生で萌えました。 (2019年11月2日 23時) (レス) id: 59c85b2532 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年9月8日 20時

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