第五話 ページ7
「？！」
ガランが立ち上がる。
「またどっか行くんすか？」
「...散歩じゃよ。どうも、じっとしてるのは性に合わんのでな」
と言うと、飛び去る。
なんか、少し辿々しい。
『僕も行ってくるよ』
「お前もじっとしてられないのか？」
『...ガランの様子がおかしいから少し見に行ってくるだけだよ。
すぐに戻るから』
フラウドリンにそう伝えると燻んだ緑色の羽を出し、ガランの後を追った。
暫く追ってると気配が段々と近くなっていた。
『あれれ〜？その子は誰なのかな？』
「？！A、いつのまにそこに？！」
巨人族の少女が顔を青くしている。
『急いで行くからどうしたんだろうって思って追ってみたらなるほどね。
ガラン、何者かに偽りの記憶を植え付けられたようだ』
「っ！！」
逃げられると思ったのか少女はいきなり走り出す。
...目の前には僕らの仲間が待機してる丘があるのに。
「？！」
『あ、来たんだね。モンスピート』
突然の登場に彼女は構える。
「巨人族じゃないの。魂がでかいぶん、魔力回復には都合が良い」
『おーおー怖い怖い。ってことで嬢ちゃん、大人しくやられてくれるかな？』
「(なにこの子？！さっきはあそこにいたのにいつの間にか此処に..？！)」
「モンスピート！お前さんは鼻が効くな」
後ろと前を塞がれた少女。
「ニンゲンの魂を一つばかり食ったら、余計にお腹が空いてしまってね」
「ははっ！大方、デリエリに頼まれたのじゃろう。
お前さんも存外、世話焼きじゃのう」
「あいつは関係ない。
個人的な空腹だ。」
キョロキョロする少女に僕はクスクスと笑う。
話を聞いてる場合があったら逃げればいいのに。
...ま、逃げれるわけがないんだけどね。
「ところで巨人族の娘よ。まだわしの質問に答えてはおらんぞ。
何故生きておるのじゃ？」
『あ、ガラン、あの時話の途中だったの？ごめんごめん。割り込んじゃった』
ジリジリと近寄るガラン。
「こっちに来ないで！ボク、君のことなんて」
「嘘はいかんぞ。お前さんも見たじゃろ。
あの小賢しい魔術師がワシの前で嘘をつき、石と化した姿を！！」
「何を言ってるの？君のことなんて知らない」
「はははっ！嘘をつきおったな」
「？！ボクに近寄るなぁぁー！！」
彼女はガランに向かって大きな武器を当てた。
「...嘘でしょ...？！」
『そんな簡単にやられるわけないじゃん』
僕はニヤニヤしながら歩み寄った。
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葉月(プロフ) - 美咲さん» ありがとうございます。 (2021年2月7日 11時) (
レス) id: 6a30e9a827 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - とても面白かったです！更新頑張ってください！ (2021年2月3日 21時) (レス) id: f53a1d45b5 (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - 天空はやきさん» あ、ありがとうございます！！頑張って更新しますのでお待ち下さい！！ (2020年10月13日 23時) (レス) id: aba2f1c608 (このIDを非表示/違反報告)
天空はやき - 何か狂気のフランみたいだねそこまで狂気が大きいってことかあとこの作品面白いです頑張ってください (2020年10月13日 23時) (レス) id: cdc0c1e42a (このIDを非表示/違反報告)
葉月(プロフ) - ユメさん» あ、ありがとうございます！！ (2020年9月21日 15時) (レス) id: aba2f1c608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：八月葉月 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時：2020年8月8日 11時
