プロローグ ページ1
「…で、あの子が君達の?」
「はい…」
「…本当に、良いのかい?君達の子供だろう?」
広い会議室みたいな所で夫婦と思われる男女とツノが生えているご年配の悪魔が話している。
「ですが…!」
「こうでもしないと、私達は飢え死んじゃいます…私達は兎も角…あの子だけは、生きて欲しいです」
「…」
ご年配の悪魔は、疲れてソファーの上で眠ってしまっている
「(入間くんがいるから…大丈夫だよね…)」
「あ、あの…」
「わかった」
「「?!」」
「この子を、吾輩の孫として育てるよ」
「あ、ありがとうございます!」
夫婦は、お互いに涙を流し合い、肩を寄せた。
「では、此の書類に署名を御願いします」
赤毛のケットシー姿をしている執事が彼等に紙とペンを渡す。
夫婦は、自分達の名前を紙に書いた。
「(…この子に幸せが訪れますように)」
女性は寝ている子供にそう願った。
「すみません…あの子に此れを渡してください」
男性が、ご年配の悪魔に渡したのは…
緑色のネックレスだった。
「…そろそろ起こして説明した方がいいんじゃない?行きなり置いていかれたら傷ついちゃうかも知れないよ?」
「…そう…ですね‥」
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