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大丈夫 -seiji.K- ページ18

いつかきっと、
分かる時が来る…

ーーー

また少し痛むけど、もう平気。
今度は涙なんていらない幸せな恋を見つけるね。


低音で時々凄いジョークを言うけど、
私のジョークには一歩引く人。


だけど、たまに誠司が微かに笑ってんのを、
目の端で見つけると嬉しくなる。


怒った顔はまだ見た事ないけど、
怒らしたら怖いんだろうなぁ?って気を遣う。


こんなスリルのある人を、私は知らない。


優しい人だから、世間が認めるイケメンだから、
女子にはモテる。
そして、同時に男性からにも惹かれる。






「A、俺なぁ?」

『うん。』

「野球で食っていこうと思う。
食っていける保証なんてないけど、苦笑。」


『大丈夫、誠司なら。』

「俺のプレーを認めてくれる人がいた。」

『そう。良かったやん。笑
そうなるんちゃうかな?って思ってた。』







"プロ野球選手になりたい"






彼が学生時代からよく話す口癖。






いくら待っても夢は決して現実にならない。
それを叶える為に彼は無我夢中に走った。
夢を手に入れる為に…






もし、その夢が叶って、挫折を覚えて私を呼んだ時、
私はいつでも駆けて行く。
一晩中でも、彼の元へと走り続ける。


これから先、どんな人を好きになっても、
1番いい時期を誠司と過ごせた事は何にも変えられない。


あまりにも多くのものを残していった人。
雑踏の中で夢を諦めてしまった人。
でも、それが決して消えるものではない事を私達は知ってる。


青空の下で、
彼が夢を見る事はもうないだろう。


何故なら彼は今、
プロの球団チームに入団し、
プロの証でもある巨人のユニホームを着て立ってるのだから。






"こばやしーせいじー"






スタジアムの歓声の中、響き渡るアナウンス。


彼の名前が一際響く。









『夢叶って良かったね?誠司。』

片恋 -haruki.N-→←意地悪時々優しい彼 -tetsuto.Y-



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作者名:haru | 作成日時:2020年12月22日 0時

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