【銀魂】不器用つんでれーしょん。<土方十四郎>

ツンデレなりの優しさ。 ページ26

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『トシ…もういい？』

土「いいぜ」


『ふふっトシのパジャマ姿久しぶりに見た。

私、お粥作ってくるからしばらく寝ててね』




そう言って袖まくりをして鼻歌を歌いながら部屋を出ていった。







…それから3分くらいして。




『…きゃぁー！』

【ドンガラガラガッシャーン！】







台所の方から騒々しい物音聞こえてきたが……


………………………






…………聞かなかったことにしよう。









【ガチャ】


『トシ、お粥出来たよ！』


土「悪ィな…手間かけさせちまって」


『いいんだよ。早くトシに元気になって欲しくて……

コレ食べて寝たら元気になるからね』



Aが持ってきた鍋にはたまご粥が入っていた。

良い匂いがする。



『はいトシ！あーん』

土「ちょ！」

『…食べないの？』

土「イヤ、そーいうの良いから俺別に１人で食えるし……」

『遠慮しないで！今日は私が食べさせてあげる』

土「……っ」



Aはスプーンですくったたまご粥をふーふーと冷まして、俺の口元に持ってくる。



『はい、お口開けて』

土「おう…」


黙って口をモグモグする俺と、終始笑顔で見守るA。



『おいしい？』

土「……美味いぜ」





Aの奴……また料理上手くなってんじゃねーか。

こりゃ相当練習したんだろーな……


まぁ嫁としては合格だな。


アレ？俺今なんて……




『トシ、ちょっと顔色がよくなってる』

土「あぁ。だいぶ楽にはなったな」


『良かった。

…私ね、将来看護婦さんになりたいんだ。

だから苦しんでる人に何かしてあげたくって』









……何だよコイツ。

めちゃくちゃイイ奴じゃねーか。


昔は俺が風邪ひいたときなんか『え、お前風邪ひいたのかよ？うつすなよ〜もう帰れよ！』

ってカンジだったのに……



今のお前ならきっとなれるよ、平成のナイチンゲールに。








土「……A」


『ん？』


土「ありがとな」




俺はそう言ってAの頭をポンポンと叩いた。





『えへへ、トシがほめてくれると照れちゃうな…』




Aは頬をピンク色に染めて、うつむいて笑った。



その仕草がどうしようもなく可愛くて

また一つ、

胸を締め付けるような感覚が襲ってきた。









『じゃぁ、次はお薬飲もうね！』

土「イヤ、それは……ちょっと」

『クスクス……何で焦ってるの？』

土「あ…焦ってなんかねェ！」

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