条野さん家の住み込みメイド２

２.月曜日の朝のメイドさん２ ページ22

AM10：35





『口が悪くて悪かったな。生憎私は初対面の人には敵意剥き出しで喋るから。
　ていうか何時まで抱き締めてんだ、さっさと離しやがれ。殴るぞ。』



私がロシア帽を被っている人を睨むとその人は何かを考え始めた。

すると、


「成程。自己紹介をすれば良いと言う事ですね。私は

　”フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー”です。」



『いや、長ェよ！！！てか自己紹介をすれば何でも良いって訳じゃ無いからな！？』

「まぁ、私の事はフョードルとお呼びください。」


『人の話を聞きやがれ。てか貴方を呼ぶ事は2度と無いと思うわ。』

「其れで、私の補佐になってほしいのですが••••」


『•••本ｯｯ当に話を聞かないな！！耳付いてんのかこの人！！！』





「あの子、滅茶苦茶美人さんなのに口が悪いのは勿体無い•••」

「は？？？今何と言いましたか？(ガチトーン)」
「口が悪くても其処が魅力なんだなぁ〜と言ったよ！！」


「そうです。その通りですよね？？？
　其れより、何時まで抱きついているんですか！！！」




条野さんがｸﾜｯ!!!!とした顔で言ってきた。



『離せよこのロシア帽。』

「フョードルです。」
『ロシア帽』
「フョードルです。」
『殴って良い？？」
「ダメです。痛いじゃないですか。」
『出来れば骨折して2度と来てほしくねェわ。』
「じゃあ、フョードルと言ってください。」
『言って何になる？？』





「••••自己満、ですかね。」
『もう殴って良いよね？？？』
「だから痛いのでやめてください。」



あ”ぁ”ぁ”ぁ”！！！もうずっとこの繰り返し！！！


もう殴ってさっさと離れよう。
そして私がロシア帽を殴った。


が、殴った感覚が無かった。

『へ？•••』



そのロシア帽と道化師は消えていた。


「ﾊｧ•••••真逆の異能力持ちでしたか。」


条野さんが疲れた様に溜息を吐いた。

そして何故か私の手元にはネリネの花があった。







『•••••2度と来んな。』


私はネリネの茎をポキっと折った。

















ーーーーーーーー

ネリネとは↓


ユリと彼岸花を混ぜた様な見た目をしています。

ちなみに夢主が”2度と来んな”と言った理由は勿論、花言葉にあります。


花言葉：『また会う日を楽しみに』

夢主が真逆、花言葉を知っているとは•••←自分で書いておいて何を言っているんだコイツ

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