振り向かせたい。34 ページ35
バクバクと心臓が騒いでいる。
顔ももう多分真っ赤で湯気も出そうだし、とにかく状況が理解できない。
とりあえず頭の中は、「?」で埋め尽くされていることだけがかろうじて理解出来た。
『……み、三ツ谷…!?どう…したのっ…?』
「……」
_______________無言!?
必死に言葉を絞り出したのに返事が帰ってこないってどういうことですか!
しかも、私の腰にまわされている腕の力は緩められない。
いや、もちろんそれが嫌だってワケじゃない。
むしろ嬉しいんだけどね、脳の処理が追いつきません。
「……あのさ」
『ひゃいっ!?』
三ツ谷の声に、ビクッと大袈裟な程に肩を揺らした。
ひゃいってなんだよ、と心の中でつっこむ。
「……オレ、Aのこと好きなんだけど」
『…………え』
「気づいてなかった?」
_______________は、どういうこと?
三ツ谷が私を好き?……あんなにアピールしても振り向いてすらもらえなかったのに?
『三ツ谷が私のこと好きなんて、そんなこと……』
「……Aはオレのこと好き?」
『それは大好きだけどっっ!』
間髪入れずに食い気味で答えた私に、背中越しで三ツ谷が笑っているのが分かる。
私は抱きしめられていることに意識しないワケがなくて、笑うどころじゃないんだけど。
「じゃあ両想いだな、オレら」
訳が分からなすぎて、もう声が出なかった。
両想い?私と三ツ谷が?
『そんな、嘘、』
「………まだ分かんねーの?」
まだ状況の把握ができない私に、三ツ谷はもどかしそうに言った。
後ろから私を抱きしめていた三ツ谷は、スっと腕を離す。
そして私の目の前に来ると、私の頬を片手でするりと撫でた。
突然のことに驚いて、ギュッと目を瞑ると、唇に暖かい熱が伝わった。
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ベル - ストーリーが好みすぎて辛いですww海に行った時すごくキュンキュンしました!! (2022年3月5日 21時) (レス) @page41 id: 57e8e1c27e (このIDを非表示/違反報告)
泡瀬 るり(プロフ) - るいさん» 最後まで読んで頂き、ありがとうございました!!そう言っていただけて嬉しいです!! (2021年9月2日 7時) (レス) id: e8f1067ad3 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - 素敵すぎました…!きゅんきゅんしましたありがとうございます! (2021年9月1日 23時) (レス) id: 4cd171caaf (このIDを非表示/違反報告)
泡瀬 るり(プロフ) - 苺ミルク飴さん» そう言っていただけて嬉しいです!書いたかいがありました……!長文ありがとうございます!!他作品もどうぞよろしくお願いします! (2021年9月1日 7時) (レス) id: e8f1067ad3 (このIDを非表示/違反報告)
苺ミルク飴(プロフ) - 完結おめでとうございます!めっちゃドキドキしました…!特に最後の方の三ツ谷くんかっこよすぎてずっとにやけてました笑夢主ちゃんもすごく可愛くて、とても面白かったです!素敵な作品をありがとうございました!他の作品の更新等頑張ってください!応援してます! (2021年8月31日 23時) (レス) id: 976df8db05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:泡瀬 るり | 作成日時:2021年7月27日 23時