振り向かせたい。32 ページ33
｢……って言ったは良いけど、Aまだ寄りたいとこある？ ｣
『んー……』
タケミっちに帰るなと言われてしまい、今はとりあえず駅前をうろうろしている。
まだ寄りたいとこっていっても、さっき行きたいところは全部行ったしなぁ。
三ツ谷ももう用は済んだので、特に行きたいところはないだろうし。
そこまで考えて、私は『あっ』と声を上げた。
｢なんかあった？｣と言って三ツ谷は振り返る。
『…ピアッサー買いたい』
｢……おー、でももうお前開けてね？｣
『右耳にもう一個開けたいの』
そう言って右耳を指さすと、三ツ谷は納得したように頷いた。
今日言った雑貨屋のピアスコーナーの、片耳に二つつけるタイプのやつかわいかったんだよね。
ちょうどもう一個開けたいな、って考えてたところだし。
じゃあ行くか、と言って歩き出した三ツ谷の後について行く。
一度、荷物持とうか？と申し出たが断られてしまったため、黙って着いていくことにした。
______________________________
｢これで、ミッション成功したのか？｣
二人と別れた後、武道はそう呟いた。
二人に関与して、家に帰る時間をずらしたから多分大丈夫なハズ。
でも、もし失敗してたら…。
十二年までの今日までしか戻れないから、一度失敗したら後がない。
｢っていうか、尾行バレてたんだな…｣
武道は上手く隠れていたつもりだったが、周りから見たらバレバレなことに本人は気がついていなかった。
しかも、なぜあの完璧な尾行を見破られたのだろうかと本気で疑問に思っていた。
そして今、Aの家の付近まで来ている。
しばらく歩き、Aが襲われたと思われる路地裏にこっそりと近づく。
耳をすませると、微かに話し声が聞こえてきた。煙草の煙も漂ってくる。
バレないようにそーっと覗くと、数人の屈強そうな不良たち。
思わず｢ひっ｣と声を漏らしたのも仕方がない。
…こいつらなら、三ツ谷君が苦戦を強いられたのも頷ける。一人じゃ絶対無理だ、勝てっこない。
なら、あの不良たちで間違いないだろう。
そんなことを考えながら覗いていると、座り込んでいた不良たちはゆっくりと立ち上がった。
リーダーと思われる男が｢帰るぞ｣と言い、ぞろぞろと帰っていく。
｢……帰った？｣
こいつらがいなければ、Aが死ぬこともない。
____________じゃあ、未来を変えれたんだ！
武道は、心の中でガッツポーズをした。
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ベル - ストーリーが好みすぎて辛いですww海に行った時すごくキュンキュンしました！！ (2022年3月5日 21時) (
レス) @page41 id: 57e8e1c27e (このIDを非表示/違反報告)
泡瀬 るり(プロフ) - るいさん» 最後まで読んで頂き、ありがとうございました！！そう言っていただけて嬉しいです！！ (2021年9月2日 7時) (レス) id: e8f1067ad3 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - 素敵すぎました…！きゅんきゅんしましたありがとうございます！ (2021年9月1日 23時) (レス) id: 4cd171caaf (このIDを非表示/違反報告)
泡瀬 るり(プロフ) - 苺ミルク飴さん» そう言っていただけて嬉しいです！書いたかいがありました……！長文ありがとうございます！！他作品もどうぞよろしくお願いします！ (2021年9月1日 7時) (レス) id: e8f1067ad3 (このIDを非表示/違反報告)
苺ミルク飴(プロフ) - 完結おめでとうございます！めっちゃドキドキしました…！特に最後の方の三ツ谷くんかっこよすぎてずっとにやけてました笑夢主ちゃんもすごく可愛くて、とても面白かったです！素敵な作品をありがとうございました！他の作品の更新等頑張ってください！応援してます！ (2021年8月31日 23時) (レス) id: 976df8db05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：泡瀬 るり | 作成日時：2021年7月27日 23時
