振り向かせたい。16 ページ17
「…ん、ついたぞ」
私の胸元で、ネックレスがきらりと光った。
小さく三日月のチャームがついており、その中には小さなストーンが埋め込まれている。
また、銀色を基調とされたデザインとなっており、全体的に大人っぽい雰囲気を纏っていた。
自分好みなデザインで、私は一瞬にしてこのネックレスが気に入った。
制服の下につければバレないだろうし、学校にも着けていけるかなと考える。
「…ごめん、気に入らなかった?」
『え、そんなわけない!すっごい嬉しい…!』
申し訳なさそうに尋ねる三ツ谷に、私は慌てて否定した。
どうやら、黙ってネックレスを見つめて無言の私に、気に入らなかったと勘違いしたらしい。
ネックレスをおもむろに持ち上げ、光に当てた。ストーンが主張するようにきらりと光る。
『すっごい綺麗…。三ツ谷、本当にありがとう…!』
そう言って私は三ツ谷に抱きついた。
ちょっと大胆すぎたかな、とも思ったがどうせいつも通り引き剥がされるのだ。少しくらい良いだろう。
だが、三ツ谷の行動は私の予想を反するもので。
三ツ谷はいつものように私を引き剥がさなかった。
それどころか、私の頭をぽんぽん、と軽く撫でたのである。
驚いて、思わず頭をあげそうになったがギリギリのところで思いとどまった。
今私が頭をあげたら、三ツ谷の顔とぶつかってしまう。
そのため、ぶつからないように気を配りながら、おそるおそる顔をあげた。
至近距離で目が合う。
「お、やっぱ似合ってんじゃん」
『…ん…ありがと』
恥ずかしくて、赤くなった顔を見られたくなくて、また三ツ谷に抱きついて顔を隠した。
剥がされないことを良いことに、しばらくぎゅーっと三ツ谷を堪能していると、そろそろ離れろと、とうとう離されてしまった。
…仕方ないよね、付き合ってる訳じゃないもん。長すぎたし、夏だとくっついてると暑いし…。
「帰ろっか」
『…うん』
もう終わりか、と少し悲しく思いながら、来た時と同じように三ツ谷のバイクの後ろにまたがる。
今日は色々濃い一日だったな、と考えながら過ぎ行く景色を眺めた。
そして、家に着いたのはなんと22時。
お母さんにたっぷりお説教を受けてからベッドに入った。
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非公開になっていました。
大変失礼致しました。
泡瀬るり
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ベル - ストーリーが好みすぎて辛いですww海に行った時すごくキュンキュンしました!! (2022年3月5日 21時) (レス) @page41 id: 57e8e1c27e (このIDを非表示/違反報告)
泡瀬 るり(プロフ) - るいさん» 最後まで読んで頂き、ありがとうございました!!そう言っていただけて嬉しいです!! (2021年9月2日 7時) (レス) id: e8f1067ad3 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - 素敵すぎました…!きゅんきゅんしましたありがとうございます! (2021年9月1日 23時) (レス) id: 4cd171caaf (このIDを非表示/違反報告)
泡瀬 るり(プロフ) - 苺ミルク飴さん» そう言っていただけて嬉しいです!書いたかいがありました……!長文ありがとうございます!!他作品もどうぞよろしくお願いします! (2021年9月1日 7時) (レス) id: e8f1067ad3 (このIDを非表示/違反報告)
苺ミルク飴(プロフ) - 完結おめでとうございます!めっちゃドキドキしました…!特に最後の方の三ツ谷くんかっこよすぎてずっとにやけてました笑夢主ちゃんもすごく可愛くて、とても面白かったです!素敵な作品をありがとうございました!他の作品の更新等頑張ってください!応援してます! (2021年8月31日 23時) (レス) id: 976df8db05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:泡瀬 るり | 作成日時:2021年7月27日 23時