振り向かせたい。12 ページ13
『三ツ谷も顔赤くなってるじゃん』
「……うっせ、なってねェ」
目を逸らしながら三ツ谷が言った。
あれ、さっきより顔赤くなってない?
かわいい、写真撮りたい…。
しかし、残念ながら携帯を取り出した瞬間に、「撮るなよ」と言われてしまった。無念。
からになったドリンクの入れ物をゴミ箱に入れて店を出る。
美味しかった、今度はエマとも来たいなぁ。
_____________まだまだ三ツ谷と遊びたいのだが、残念ながらいい時間である。
『そろそろ補導されちゃうよね』
「だな、危ないし帰るか。……わり、ちょっとトイレ行ってくるわ。ここで待ってて」
『あ、うん。分かった』
そう言って三ツ谷は走っていった。
そんなに急がなくてもいいのに。三ツ谷の為なら、何時間でも待てますよ。
そんなことを考えていると、目の前に不良が数人いた。
下品な笑い声を上げながら、私を舐めるように見ている。
うそ、いつの間にいたの?
やっぱり、三ツ谷のこと考えてると周りが見えなくなっちゃう。
…って、そんな呑気な事考えてる場合じゃない。
「めっちゃかわいーじゃん!ラッキー」
「こんな時間に1人?危ないよ」
「おにーさんたちと楽しいコトしない?」
『……つ、連れがいますので…』
「震えちゃってるよ、カワイソー!」とか言いながら、不良たちはゲラゲラ笑った。
あぁもう、なんでこんな時に三ツ谷がいないの…。
いや違う、三ツ谷がいないから此奴らは話しかけて来たんだ。
「じゃあ行こっか」
『や、やめて…』
行くとも言ってないのに、手を掴んできた。
最初から無理矢理連れていく気だったな。
手を振り離そうとするが流石に動かない。
私は東卍の皆のように強くないから、誰かに助けてもらうしかないのだが、通り過ぎる人々は見て見ぬふり。
皆、面倒事に巻き込まれたくないのだろう。
『…助けて三ツ谷…』
「三ツ谷?誰だよそれ」と言いながら不良の一人が、私の腕を引っ張った。
ここで待っててって言われたのに。
『…っ、やめてよっ!』
「…オイ、暴れんじゃねーよ!」
暴れだした私を、不良達が一斉に取り押さえた。
1対1でも勝てないのに、こんな大人数にかなうわけが無い。それが悔しくて、思い切り睨みつけた。
「オイオイ、自分がどーゆー状況か分かってねーな?!」
「せっかく優しくしてやろうと思ったのによー」
反抗的な態度を見せる私に、不良たちが怒りを露にした。
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ベル - ストーリーが好みすぎて辛いですww海に行った時すごくキュンキュンしました!! (2022年3月5日 21時) (レス) @page41 id: 57e8e1c27e (このIDを非表示/違反報告)
泡瀬 るり(プロフ) - るいさん» 最後まで読んで頂き、ありがとうございました!!そう言っていただけて嬉しいです!! (2021年9月2日 7時) (レス) id: e8f1067ad3 (このIDを非表示/違反報告)
るい(プロフ) - 素敵すぎました…!きゅんきゅんしましたありがとうございます! (2021年9月1日 23時) (レス) id: 4cd171caaf (このIDを非表示/違反報告)
泡瀬 るり(プロフ) - 苺ミルク飴さん» そう言っていただけて嬉しいです!書いたかいがありました……!長文ありがとうございます!!他作品もどうぞよろしくお願いします! (2021年9月1日 7時) (レス) id: e8f1067ad3 (このIDを非表示/違反報告)
苺ミルク飴(プロフ) - 完結おめでとうございます!めっちゃドキドキしました…!特に最後の方の三ツ谷くんかっこよすぎてずっとにやけてました笑夢主ちゃんもすごく可愛くて、とても面白かったです!素敵な作品をありがとうございました!他の作品の更新等頑張ってください!応援してます! (2021年8月31日 23時) (レス) id: 976df8db05 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:泡瀬 るり | 作成日時:2021年7月27日 23時