episode22 ページ23
【チリside】
「しょうがない、たまたま営業先で聞いた話で本来は極秘なのですが、貴女には仕事で世話をかけていますからもうクビになる覚悟で教えます」
アオキさんはそう言うと、内ポケットからメモ帳とペンを取り出して何かを書き始めた。
書き終わると紙を裏返しにして机上に置く。
「これは…」
「これはAさんの故郷です。ここへ行けば何かわかるかもしれません。自分が言えるのはここまでです。
…クビになる覚悟と言いましたがなりたくはないので
絶対に内密にしてください。本当、お願いします。」
_________
「さてさて、チリちゃんはどないすればええんやろなあ」
アオキさんから貰った紙には、ある町の名前が記載されていた。
…ここがAが生まれ育った故郷なのか。
「結構遠い場所なんよなぁ…せやけど四天王の仕事は離れられへんし、有給も滅多に取れへん。ここはやりがいだけのブラック企業やからなぁ」
もし、Aの故郷に行ってみるのなら
恐らくこの仕事は辞めなければならないだろう。
仮に行って過去が知れたとしても
今後どうにかなる保証は無いわけやし、逆に嫌がってたのにわざわざ調べに行ったのかと引かれたり怖がられたりする可能性の方が高い。
得られるであろうことに対してリスクがデカすぎる。
そんなこんなで悩んどったら、早くも１ヶ月経ってしまった。
(まあ、そろそろ腹括らんとな)
じっと眺めてた紙を手帳に挟み
今日の視察先のジムへと向かう。
「ハッコウシティのジムリーダーか、なかなか会わへんから珍しいなあ」
段々とハッコウシティが見えてくると、突然後ろからトントンと肩を叩かれた。
振り向くと、奇抜なツートーンカラーの髪にフード、サングラス、マスク姿の怪しい格好の女性が奥の方へと手招きしてきた。
(あれって、ジムリーダーのナンジャモで間違いないねんな…何してるんや)
不思議に思いつつ着いていくと、物陰のところで女性は立ち止まり、バサリとフードを外す。
「あの〜、四天王のチリ氏だよね」
「まあせやけど…自分はジムリーダーのナンジャモやろ？」
「ちょ〜っとさ、話したいことがあるんだよねー…いいかな？」
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りこまる - やばい……好き (12月26日 2時) (
レス) @page24 id: 9a77c9521c (このIDを非表示/違反報告)
夜月 - すっっっきぃ… (9月2日 23時) (レス) @page24 id: a311a04bdb (このIDを非表示/違反報告)
あんず - この小説が最近の生き甲斐です！続編楽しみにしてます！お体に気をつけて、更新頑張ってください！！応援してます！！ (2023年2月8日 23時) (レス) @page24 id: 05f7df07a8 (このIDを非表示/違反報告)
餅(プロフ) - mさん» コメントありがとうございます！この話は胸のトキメキや無双系ではなく、意地汚さやもどかしさなどの人間味を重視して書いているのでそう言っていただけて心の底から嬉しいです。是非今後もこの作品をご贔屓にして頂けたら幸いです。 (2023年2月7日 21時) (レス) @page24 id: 2288440125 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 初コメント失礼します。とても綺麗で人間らしい内容と構成で本当に感動しました。これからどう成長し、展開していくか、本当に楽しみです！これからのご活動も心より応援しております。お身体にはお気をつけて楽しんで作品活動続けてくださると嬉しいです！ (2023年2月5日 16時) (レス) @page22 id: 0d9b393e0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わらび餅 | 作成日時：2023年1月6日 2時
