初任務 ページ10
「おえ、」
汚くて廃屋独特の匂いがする。
隠すこともせず不快感を顔に出した。
「こんなとこで吐くんじゃねーよ」
…五条とは移動中1度も喋ることがなかった。
と言うよりもまあ電車に乗って速攻俺が寝たフリかました。
何度も言うけど俺五条怖い。
「別に本気じゃねえ…デス」
「なんだよその変な日本語」
可笑しそうに笑いながら俺の手を引き歩き出す五条。
あれ、思ってたのと違うな。
もっとこう、乱暴で俺なんか置いてっちゃうタイプかと思った。てか笑えるのか。
少し仲良くなれた気がして手を握り返す。
「…なあ、任務終わったら飯食いに行かね?」
「…!おう」
なんてくだらない会話をしながら足を進めるが一向に姿が見えない敵。1発目だし3級と聞いているからそんなに身構える必要も無いと聞いていたが。
普段なら呪力で見つけられるがどうやら今回のは潜伏が上手いらしい。だいたいそういうのは力は強くない。
つまりただただ面倒くさいやつ。
「チッ、めんどくせ」
五条も同じことを思っていたようで隣でボソリとこぼす。
正直言ったら俺の術式使えば解決しないことも無いけどこの方法は呪力も集中力も使う上に術式中は無防備になってしまうのであまり好きではない。
まあ、そんなことも言ってられないよな。
「五条、俺をまもってくれるか?」
「…とーぜん」
今の言葉だけでよく分かったな。自分で言うのもなんだが今のは言葉が足りなすぎだったと思う。ちょっと反省。
五条のグラサンをするりと取り自分の耳にかける。
少しでも外の情報を遮断したい。
呪力を込めた飴を1つ口に放って耳を両手で塞ぎ集中
.
.
「……みっけ」
その瞬間ガリッと飴を噛みくだく。
と数メートル後ろからうめき声。
そしてパキパキ、という音。
構わずゴリゴリと飴を噛む。
「…終わった。飯いこ。」
「はえーな。お前の術式つよ」
「まあな」
「俺ほどじゃないけど」
「…」
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もぶ(プロフ) - ウウ...好きです...何回も読み返しています...!更新待ってます... (2022年10月17日 1時) (レス) @page11 id: 38a56b994f (このIDを非表示/違反報告)
もっけちゃん - コメント失礼します。凄い面白いです!!何回でも読み返し出来ちゃうぐらい面白いです!更新待ってます!頑張ってくださいね! (2021年5月9日 23時) (レス) id: 13ab1ddfb6 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐 - あの、すいません。私あなたの作品ずーーーーーーと!待ってたんですけど。まだ更新されてなくてとても残念だとおもっています。少しずつでもいいので更新してくれませんか?貴方の考えたこの小説すっごいおもしろいので!! (2021年4月22日 23時) (レス) id: c3188baa62 (このIDを非表示/違反報告)
キース(プロフ) - 読みながら顔が自然とにやけてしまっていた事は内緒です。 (2021年2月20日 20時) (レス) id: 7e1a44873b (このIDを非表示/違反報告)
たか(プロフ) - なんなんばんさん» 神だなんて恐れ多い…!もっとニマニマさせられるように頑張りますね!! (2021年2月10日 1時) (レス) id: f00cd55e90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たか | 作成日時:2021年1月22日 1時