【ハイキュー】女王様は休みたいようです【短編集】 (ページ4)

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国見【雲をつかむ】ページ4

*国見おかしくなっている時期*
国見side

最近、周りの視線がやたらと痛い

なぜかじろじろと見られている感覚が一日中へばりつく。特に自分のクラスにいるときは

「…本当にアレ国見なのか？」

「実は普通の顔しておきながら39度の熱が出ているに一票」

「ついに告白してものすごい勢いで振られて記憶とんだに一票」

「どうあがいても面倒くさすぎるだろ…」

……クラスにいるときに聞こえてくるやたらと声のでかい噂話。でも聞こえてくるものが俺のものだとは考えられない

普段の俺はこんなにも無気力ではないし、四六時中寝ているわけではないらしい

＿＿＿＿誰の話してんの…？全然いつも通りの俺をしてるはずなのに

及「A～！お昼食べに行こ～！！はい抱っこ～！」

『徹本当にどうやってきてんの？さっき鐘なったよね？』

及「そこはほら…高校生男子って購買戦争とかを…わりとするわけで…」

『じゃあ一の方が来るの早そうだな』

最近はこうやって休み時間のたびに男バレがここに来るせいでおちおち休んでもいられない

まぁでも俺も金田一のところに行くからそういうもんかと言われればそうなんだけども

にしても、及川さんの東雲さんへの執着心みたいなの異常だよなぁ

普通の人は後輩なんかにあんなに構い倒さないし、朝から晩まで顔見に来たりなんかはしない。カップルか何かですか？って感じだけど…そんなわけでもないんだよな

金「国見？飯行こうぜ」

国「おう、さっさと食って寝よう」

金「お前そればっかだな…」

今日は食堂で飯を食っている。普段はわざわざ屋上に行くためにご飯を持って行ってたりしてるけど………、…？

なんで俺わざわざ屋上まで行ってたんだっけ…？

最近、本当にこんなんばっかりだ

なんで俺のわからない俺の話があるんだ、俺の知らない記憶はなんだ

気持ち悪い、なんなんだ

飯を食ったのに気持ちは晴れもしないし、得も言われぬ気持ち悪さやもやもやとした気持ちがいっぱいで立ち止まる

霞がかったような、雲に覆われているかのような

何もかもが嫌な感覚だ

国「夢崎さんは部活のたびにしつこいし、東雲さんはほんといつもわけわかんないしでなんなんだろ」

金「えっ！？……まぁ、なんだかな～って感じなんじゃ、ねぇの？」

国「……お前もふわふわしててわけわかんねぇんだって」

金田一に文句を言いながらまた歩き出そうとすると、後ろから声を掛けられた

「…っあ、あの…！」