176 - 冷静に ページ30
.
駅前のカフェで取り敢えず座った私とゆず。ソファ席の隣で背中を摩ってもらいながら時間をかけて少しずつ平静を取り戻していった。
「……」
目を閉じると、あの茶色く薄汚れた無惨な姿のキーホルダーが浮かんでくる。白かったはずの猫のぬいぐるみ部分は茶色く汚れていて、あれはきっと……
柚季「ねぇ、どうしちゃったの…? さっきすごく怖かったよ」
「ごめん……、気が動転してた」
柚季「侑李はキツい言い方するけど根は優しいんだよ。 私は2人とも大切だから仲直りしてほしい……」
「あ、違うの…喧嘩じゃなくて。でも……ごめん、今思い出すとまたパニックになりそう」
柚季「そっか、なら無理しないで」
なんだか吐き気がする…
見てはいけない物を見たような。
「冷静にならないとね……」
柚季「…うん? え、熱くなってたの?」
事情を知らず、いまいち状況が分かっていないゆずに申し訳なさを感じつつ、スマホを出して大貴くんにLINEを送った。
侑李くんの様子や性格を考えると、もう彼に何かしら連絡がいってるかもしれないけど。
A会いたい。いつなら会える?
ゆずとしばらくお店で休んでから家に帰ることにした。1人だったら取り乱して何をしていたか分からなかった。ほんと、ゆずには感謝しかないな…
ニャゴさんは大丈夫かな…
私が大きな声を出しちゃったから、部屋の隅で怯えているかもしれない。可哀想だ。
「ゆず、今日はありがとね…」
柚季「うん、力になれることがあったら言ってね。LINEとか電話とか深夜でも大歓迎だから!」
・
・
・
家に着くと私の様子がおかしいと思ったのか、お母さんに声を掛けられた。
適当に返事しながらリビングに入ると、この時間にいるのは珍しい隣人の姿が。
慧「おかえりー」
「あれ、仕事は?」
慧「今日は在宅勤務」
そう言いながらノートパソコンを怠そうにカタカタして、マグカップに口を付けてる。
.
177 - お母さんの知らない人→←175 - なんでここに…
365人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もちもち(プロフ) - 有岡担さん» 『雲の切れ間から』シリーズで題名あってますよ♪ 続編の方に感想コメント下さった方ですよね^ ^ 有難う御座います、頑張ります! (2020年6月24日 8時) (レス) id: e672c225a3 (このIDを非表示/違反報告)
有岡担 - 雲の切れ間からというお話から読んでます!題名あってますか…?間違ってたら申し訳ないです!大人編も読みました。どちらも面白かったです!更新楽しみに待ってます!頑張ってください。 (2020年6月24日 2時) (レス) id: a06e75bb6c (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - なーさん» ありがとうございます!大丈夫です♪ ぜひフォローしてやって下さい^_^ (2020年6月23日 8時) (レス) id: e672c225a3 (このIDを非表示/違反報告)
なー - 最近読み始めました!Twitterは鍵垢(閲覧用)のアカウントでも、フォローしてもいいでしょうか? (2020年6月22日 19時) (レス) id: 6d51b7543f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もちもち | 作成日時:2020年5月22日 23時