171 - ため息 ページ25
.
服の下から手が滑り込んできて、脇腹を撫でてきた。
昨晩お風呂上がりに彼から借りたTシャツは私には大きくて、下着を着けていない肩は露出していて、なんだかやらしく見えた。
大貴「触らせて」
もう触ってるのに、お腹から上にゆっくりと手を這わせながら訊いてくる。
「やだっ…、旅行中にしたよね?」
胸元まで上がってきた手をTシャツの上から動かないように押さえつけた。
ニャゴさんがすぐそこにいるし今から学校行くわけだし、シたくないわけじゃないけど今はタイミング的にちょっと…
服の下から出てきた彼の手は逆に私の手首を掴んで、身体を押して布団の上に組み伏せてきた。
「だから、やだってば……」
視界に入るのは、コンクリート打ちっぱなしの天井と、馬乗りになって機嫌悪そうに口を尖らせた大貴くんだけ。
大貴「……あのいっかいで足りるかよ」
「…んッ、」
反論しようとした私の唇を顔を傾けて塞いできた。 反射的に驚いて目を閉じた。
隙間から捻じ込まれた舌が歯列をなぞってきて、隙間を開けると私の舌に絡みついて水音をたてる。
大好きな彼とこうゆうことするの、嫌な気持ちになんてならないけど…
足元にニャゴさんの温もりを感じているから、僅かな理性が働いて彼の胸を押してしまう。
「んぅ、…ハァ、んっ…、ぅ…っ、」
やだって言っても聞く耳を持たない彼は、噛み付くような熱いキスで私の思考を溶かしていく。
「だいきくっ…、」
大貴「…シたくなってきた?」
ちゅっ…というリップ音と、息継ぎが下手な私の荒い呼吸が部屋に響く。
着ているTシャツが捲り上げられて、私がゴクンと生唾を飲んだ瞬間、
侑李「大貴」
いつのまにか部屋の入口に立っていた侑李くんが話しかけてきた。
「っ!!」
大貴「わっ!! ……ビビったぁ」
腕組みをしてこちらを見ている姿は、まるで子供を起こしにきたお母さん。 大貴くんは私の身体を隠すようにTシャツを元に戻して起き上がった。
侑李「お楽しみのところごめんね?」
絶対に思っていない。 棒読みな言葉。
たぶん怒ってる。
仰向けで組み伏せられていた私も身体を起こして、気まずさと恥ずかしさで熱くなる頬を手で包み込んで熱を逃す。
大貴「いつからいたんだよ……、声かけろよ」
侑李くんは私達の顔を交互に見て、はぁ…と大きなため息をついた。
.
172 - ニャゴさんのその後→←170 - 怖がるのは当然
365人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もちもち(プロフ) - 有岡担さん» 『雲の切れ間から』シリーズで題名あってますよ♪ 続編の方に感想コメント下さった方ですよね^ ^ 有難う御座います、頑張ります! (2020年6月24日 8時) (レス) id: e672c225a3 (このIDを非表示/違反報告)
有岡担 - 雲の切れ間からというお話から読んでます!題名あってますか…?間違ってたら申し訳ないです!大人編も読みました。どちらも面白かったです!更新楽しみに待ってます!頑張ってください。 (2020年6月24日 2時) (レス) id: a06e75bb6c (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - なーさん» ありがとうございます!大丈夫です♪ ぜひフォローしてやって下さい^_^ (2020年6月23日 8時) (レス) id: e672c225a3 (このIDを非表示/違反報告)
なー - 最近読み始めました!Twitterは鍵垢(閲覧用)のアカウントでも、フォローしてもいいでしょうか? (2020年6月22日 19時) (レス) id: 6d51b7543f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もちもち | 作成日時:2020年5月22日 23時