067 - 仕事が進まない - 侑 李side ページ19
.
- 侑 李side
大型連休が明けて、また変わりばえのない日常が始まる。
連休中ずっと事務所空けてたから事務処理が溜まってて大変なのにこんな日に限って人が来るんだよね。 しかもどうでもいい人。
？「すごかったなぁ…いつもあぁだと良いのに」
事務所の自席で黙々とパソコンを打っている僕。 その前の席に座って、机に頬杖ついてうっとりと宙を見ている女の子。
彼女は、大貴が情報収集の為に通ってる高級ソープの看板娘・
お店では『アリス』という源氏名で呼ばれてるらしい。 まぁ、客じゃない僕は彼女のことを本名で呼んでるけど。
亜里咲「連休の真ん中辺りにね、昼から大貴が来てくれたの…私から連絡してないのに。
『ホテルで風呂入ったから』って私とベッドに上がった瞬間襲ってきて……ほんと激しかったぁ。 あんなに雄っぽい大貴見るの初めてで盛り上がっちゃった」
「………さいですか」
朝10時とは思えない話を恥じらいゼロで平然と喋ってくる。
いや、仮に夜だとしても女の子がこんな下ネタをべらべら喋るのは、僕はどうかと思うな。
失踪した父親の借金返済の為に風俗業界に入った彼女は、客と2年くらい前にトラブルになって脅迫まがいな嫌がらせをされてたんだけど、
大貴が色んな手を使ってそいつを黙らせたんだよね。 あの男、大貴のことトラウマだろうなぁ。
それからずっと亜里咲ちゃんは大貴にメロメロ。
今は情報収集の為に良いように使われているのに、それを分かっても尚、恋愛感情は薄れないらしい。
僕があからさまに迷惑そうな視線を送ってるのに気付いてない。
亜里咲「でもね、行為の最中に女の名前を呼んでたの。 『A…』って目瞑って切なそうに。
最低じゃない？！ 侑 李は知ってる？ Aって女」
畳み掛けるように僕に文句を言ってくる。
「さぁ？ …ていうか一通りの話全部セクハラなんですけど？」
亜里咲「ねーねー、あんなにカッコいい大貴に抱けない女なんていると思う？」
全然僕の話聞いてないし……
「そんなこと知ってるわけないでしょ。 まさかこの話の為だけに来たの？」
亜里咲「んもぉ…ちゃんと頼まれた仕事もしてきたよ」
そう言って、彼女は小さなハンドバッグから小型の隠しカメラを僕に手渡してきた。
〜♪
勝手口の来客を知らせるチャイムが鳴り響いた。
あぁ〜もう。
全然仕事が進まないや。
.
068 - 嘘つき - 侑 李side→←066 - 甘えてしまおう
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 578人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もちもち(プロフ) - せりかさん» コメント頂けてると思わず御返事遅くなりすみません; わわ…せりかさん！だだ…だ大ファンです…！信じられない…有難う御座います！！(T-T) (2020年3月4日 12時) (
レス) id: e672c225a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりか(プロフ) - こんにちは、初めまして。私は他の方のお話をあまり読まない方なのですが、もちもちさんのお話は文章が綺麗で楽しく読ませて頂いてますー！続き待ってますね。(^^) (2020年2月8日 15時) (レス) id: 02a6a09f83 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もちもち
| 作成日時：2020年1月17日 23時
