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「お、おお、おかえり…」
朝出て行った時と違って、髪がちゃんとセットされた状態。ジャケットを脱ぐとフワッと香る香水の香り。
いつもはその香りにどきっとするのに…
あ、だめかも。
なぜかキツく感じる。
昨日までそんなことなかったのに。
「先にお風呂入れば？」
早くその香水の香りを落として欲しい…
そうする〜、て何も知らない機嫌の良い大貴は、鼻唄を歌いながらリュックの中の荷物を片付け始めた。
大貴「あ、そだ。 今日ロケで行ったところでね、お店のおばあさんが煎餅くれたの、美味いよコレ」
「良かったね……」
はい！ って私に近付いて手渡してきた。
歌舞伎揚げみたいな歯ごたえのありそうな煎餅。
受け取った後、後退りする私を不思議そうに見つめて首を傾げる大貴。
大貴「A……どした？」
「え？ ……なに？」
大貴「具合悪いの？ 顔色すごい悪いけど……」
「いや…そういうわけじゃ、」
更に近寄ってきた大貴。 後退りし過ぎてアイランドキッチンの端っこにぶつかった私はそれ以上下がれなくなった。
ピトッ…て、ひんやりした彼の手がおでこに当てられた。 びっくりして思わず目を瞑った。
う〜ん…、って唸り声が聞こえたので恐る恐る目を開けると、至近距離で整った顔が心配そうに私を見つめていた。
大貴「ちょっと熱くね？ あぁ……でも風呂上がりなのか」
おでこに当ててた手を今度は頬へ滑らせて、そのまま首筋を撫でてきた。
大貴「喉痛いとかは無いの？」
顎の下、扁桃腺がある辺りをなぞられて…
「ちょ、くすぐったいよ、あははっ…」
なんだか、くすぐられてるみたい。
手首を掴んで、やめてよ、って見上げたら、
さっきまで心配そうにうるんでいた瞳が細められて、私の唇に艶かしい視線を落とす。
その姿に心臓がトクン、と跳ねた。
うわ、この雰囲気は……、って思った時には、
唇が触れていた。
もう数え切れないくらいそこに触れてるはずなのに、
未だに慣れないし、気持ちが落ち着かなくなる。
目を閉じて、しばらくの間……触れては離れてを繰り返すそれを受け入れていた。
突如、パッと顔を離した大貴。
大貴「ごめん……俺、帰ってきてから手洗い、うがいしてないわ」
「へ……」
てか風呂入ってくるね、って言いながら広げた荷物を片付けて浴室の方へ歩いていった。
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あかね - もちもちさん» 切なめのお話は大好きです(/ω＼*)何だろ…切なめな話は落ち着くし…展開が気になる…んですよね。私はちびーずが好きです(*´-`)この作品はちびーずが出てるので最高です笑 (2019年12月6日 14時) (
レス) id: 01d40f01a0 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - あかねさん» ありがとうございます！『待ってた』という言葉を頂くととても嬉しいです。切なめなお話ですが今後の展開ご期待ください(^ ^)応援有り難うございます！ (2019年12月5日 21時) (レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - もちもちさん» 続編を待ってました！もちもちさんが作るお話は素敵で感動して…大好きです♪やっと付き合った大ちゃんとの恋…2人は結婚するのか…子供が生まれるのか…とても楽しみにしてます！頑張ってください！ (2019年12月5日 21時) (レス) id: 859480f15a (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - けいとるさん» ありがとうございます。とても嬉しいです。今作は初作品の続編なので感慨深いです…頑張ります！ (2019年12月3日 10時) (レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - もちもちさん» 分岐のお話キュンキュンが止まりませんでした！続編待ってました！頑張ってください！ (2019年12月3日 0時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち
| 作成日時：2019年11月29日 21時
