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(母「辛いなら無理しなくてもいいから。 別に “妹” のままでもいいんだからね」)
お兄ちゃんとの関係についてお母さんと病院で話した時、そんなこと言われたっけ。
(母「Aの決断を尊重したいと思ってるのよ…」)
私、ここまでよく頑張ったよね。
お兄ちゃんに恋心を抱いたこと、後悔してないよ。
幸せだったから。
悲しむことは何もない。
お別れなわけじゃない。これからもずっと一緒。
年末年始に親族で集まる時も、新学期に学校で会っても、別にこれまで通り兄妹というポジションにいられる。
雪が舞う街を伯母さんちに向かって歩き出した。
ここに来る時には手を繋いで仲良く帰ろうと思っていたのに、今は一定の距離をとって歩いてる。
お兄ちゃんに気を遣わせながら、不安になりながら中途半端な関係を続けるなんてとてもじゃないけど出来なかった。
「きゃっ、」
また雪で隠れたマンホールの上に乗ったみたいで、足がツルッとなるあの感覚で思わず悲鳴が漏れた。
大貴「あぶねっ、」
後ろに上体が傾いた私の腕を、お兄ちゃんが瞬間的に掴んで自分の方に引き寄せる。
正面から突っ込んで肩に顔を埋める形で抱きついちゃった私。
雪が付いて少しひんやりするお兄ちゃんのコートからはほんのり柔軟剤の香り。
「あっ、ごめ……」
ごめん…、って言って離れようとしても
身体が動かなかった。
私の意思に反して心臓がばくばくうるさくなるのはこれまでと変わらない。
背中に回された腕がぎゅっと私の身体を包んで離してくれなかった。
今までで1番辛かった……
好きな人の腕の中にいることが。
大貴「……もうちょっとだけこうさせて」
耳元で聞こえたお兄ちゃんの声は震えてて、
それを聞いた私の目からもなぜか沢山涙が溢れた。
大貴「っ……ほんと……ごめん……
傷付けて………ごめん」
お兄ちゃんはなにかを後悔してるような口ぶりで私を抱きしめ続けた。
距離を置くことを決めた私にはその理由を知ることは出来なくて。
心にぽっかり空いた穴が、時間と共にゆっくり塞がることを祈るしかなかった。
Fin...
分岐＊好きなんて言わないで 大貴編
B・Normal End
終わり
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もちもち(プロフ) - けいとるさん» ありがとうございます！大ちゃんがカッコいいと言って頂けてとても嬉しいです。分岐も楽しんで頂けて幸せです。この先もお楽しみ頂けるよう頑張ります^ ^ (2019年11月20日 22時) (
レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 知念ちゃんの方も読んでます！自分で選べるっていうのが楽しいです！これからも頑張ってください！ (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - はじめまして！この作品とても好きで大ちゃんもカッコイイです！ (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち
| 作成日時：2019年11月15日 22時
