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「もう……気遣わなくていいよ」
大貴「気を……遣う……？」
首を傾げて、私の言ってることが分かってないみたいな反応。
「妹として大切にされて嬉しかった。
その思い出だけでも充分幸せだったから」
胸がズキッて痛むけど、今はそう思いたいの。
“妹” として……は取り除きたかったし、
この先もずっと大切にされたかった。
1人の女の子として。
大貴「信じられないってこと？」
「うん……何が本当なのか分かんなくなっちゃった」
目を合わせられなかった。 心に嘘をついたからかもしれない。
『信じられない』はちょっと違う。 傷付けられそうで『怖くなった』…が正しいかも。
でも……これが私の選んだ答え。
これからも兄妹として仲良く、気を遣わない関係でいる為に。
大貴「そっか……
色々嫌な思いさせ過ぎたかな……ごめん」
ゆっくり歩いてきたお兄ちゃん。 俯いてた私の頭を今まで通り、ぽんぽんって撫でた。
自然と涙が込み上げてきた。
こんな簡単なことで心挫けちゃいそう。
顔をそっと上げたら、数センチの距離に顔があって、よく見たら目がうるんで赤くなってた。
お兄ちゃんが……泣いてる？
初めて見たから胸がチクチク痛んだ。
なんでそんな寂しそうなの。実優先輩とさっきまでいい感じだったくせに。
私の後頭部を撫でて、目を細めるお兄ちゃん。
そうこの顔……
愛しい人を見るような優しくて色っぽい顔が大好き。この表情が作り物かそうでないか…それはもう分からない。
このままじゃ流される……
お兄ちゃんを突っぱねて距離を置いた。
大貴「ははっ……実優の気持ちが今になってよく分かるわ」
トーンの下がった声でボソッと呟いた。
「え？」
実優先輩の気持ちって？
でも……もう妹の私には関係ないことだよね。
大貴「……おし、じゃあどうしよっか！
このままあっちに帰んの？」
急に吹っ切れたかのように、普段通りの元気な笑顔に戻ったお兄ちゃん。
もう頭を切り替えようとしてるみたい。
今まで私の前で悩んでたことをこれからは考えなくて済む。これで良かったんだよね？
お兄ちゃんに今まできっと気を遣わせてたんだ。
「荷物置きっぱなしだから取りに行くよ」
大貴「うん……じゃあ一旦帰ろ。 その後駅まで送るわ」
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もちもち(プロフ) - けいとるさん» ありがとうございます！大ちゃんがカッコいいと言って頂けてとても嬉しいです。分岐も楽しんで頂けて幸せです。この先もお楽しみ頂けるよう頑張ります^ ^ (2019年11月20日 22時) (
レス) id: e43ac0a964 (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - 知念ちゃんの方も読んでます！自分で選べるっていうのが楽しいです！これからも頑張ってください！ (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
けいとる - はじめまして！この作品とても好きで大ちゃんもカッコイイです！ (2019年11月20日 22時) (レス) id: 28ae4d748b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち
| 作成日時：2019年11月15日 22時
