45 - 高2 花火大会 Daiki Side ページ46
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- 大貴side
花火の丘。
Aがいた。
「…よぉ。こんなとこで何してんの?」
いや、ばかか俺。
なんで1人なの? って聞かれたらなんて言おう。
平静を装ってスマホを触る。とりあえず知念に連絡を入れて、深呼吸する。
A「…夕方、ここにいたね。琴ちゃんとふたりきりで」
「え…もしかして聞いてた?」
やばいじゃん。どうしよう。
A「遠くにいるな〜って見えただけだよ。声かければ良かったかな…」
「そっか…あっぶねぇ……」
心の声が漏れた。変な汗かいたわ。
思わず顔を覆った。
あ、Aが見たのって琴ちゃんと2人でいた時だよな…
「あの……琴ちゃんはさ、ただの後輩だから」
変な噂たてられたら大変だから。
もしAが紗奈にこのこと話したら、紗奈が勘違いして騒いで1日で全校に噂拡がる…
A「…え?」
やっぱり勘違いしてるよね。
琴ちゃん、俺は過去のことにして残りの学校生活楽しみたいって言ってた。
その為にちゃんと誤解は解かないと。
「だから…ただの後輩。マネージャー。
ま、多分もうすぐそうじゃなくな……あ!」
やばいやばい。
もうすぐ転校するから…て考えてたら思わず言いそうになった。
暗くてあまり見えないけど、Aの顔が曇ってるように見える。
A「何とも思ってない子と……キスしたの…?」
………キス?
あぁ……あれか。
「…見てたんだ」
なんでそんな悲しそうなんだよ…
Aには侑李がいるじゃん。
…泣くなって。
小さい時から何度も見たことあるけど、見たくないんだよ……Aが泣くとこ。
琴ちゃんの今後のことを考えて、お願いされたから仕方なくしたキス。
「まぁ…理恵には関係ないことだから」
琴ちゃんに口止めされてんだ、ごめん。
「あ、…」
え?木の後ろにいるの…あれ、知念だよな。
何やってんのあいつ、盗み聞き?
せっかく一緒に行きたい気持ちを我慢して譲ったのに、はぐれてこんなことになってる2人。
振り回されてる気がしてちょっとイラッとした。
盗み聞きしてんなら、知念が思ってそうなこと代わりに言ってやろうか?
「あのさ……知念に対して好きって気持ちがあるならはっきりしてほしい。
いい加減な気持ちで付き合うなよ。」
驚いた顔のA。
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年7月19日 0時