42 - 高2 花火大会 Daiki Side ページ43
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- 大貴side
琴ちゃんが泣き止んで落ち着いたタイミングで、ちょうど買いに行ってた奴らが帰ってきた。
“花火の丘”、分かりづらいだの、薄暗くて不気味な場所だの散々なこと言われて怒った。
ここは思い出の場所だからそんなこと言われたら許さない。
お腹を満たした後、型抜きやったり射撃やったりしてあっという間に日が沈んだ。
知念達どうしてるかな…
なんとなくスマホを見る。
不在着信…?
侑李Aとはぐれた
侑李まさか会ってないよね
侑李電話もつながらない。お願い手伝って
え…
文面から伝わってくる知念の苛立ちと不安。
電話帳からAを探して電話してみる。
音声ガイダンス「おかけになった電話は電波の届かないところにあるか、電源が切れて…」
…そりゃそうだわ。
「ちょっと…俺トイレ行ってくる!」
サッカー部の奴らにそう言って人混みの中、Aを探し出した。
どうしたんだよ…
いくら探しても見当たらない…
さすがにこの大勢の中で1人を探すのは無謀だよな。
ヒュー……
急に強い風が吹き抜けて………
ふと、思い出した場所。
……花火の丘。
あれは…
携帯なんてまだ持たせてもらえない小学生の頃。
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(幼い頃の大貴「もしはぐれたら、花火の丘に集合な!」)
(幼い頃の侑李「あ?…はぐれるのなんて大貴くらいでしょ…」)
(幼い頃のA「あはははっ! そんなことしなくても大丈夫だよ。
大ちゃんの声は人混みの中でもよく通るから、いなくなったら大きな声で呼んで?
私、大ちゃんが……大ちゃんの声が好きだから絶対気付くよ」)
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大貴「Aっっ!!!」
人混みの中で声を張り上げてみるけど、当然返事なんてない。
行ってみよう…
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作者名:もちもち | 作成日時:2019年7月19日 0時