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約束した水曜日の夜。
大貴「…ごめん！いつも俺都合で呼んで…」
会って早々謝罪する大ちゃん。
A「いいよ、大変な仕事なんだから。とりあえず…飲もっか！」
顔の前で手を合わせて上目遣いでそんなこと言われたら許さないわけにはいかない。
…
仕事終わりのお酒は美味しい。
1週間の真ん中、水曜日深夜の居酒屋はお客さんもまばら。
たまにこうして会っていると会話も弾んでお酒も進む。
「いや〜…やっぱ…さ…」
何か言うのを躊躇って、ん〜…なんて頭の後ろを触る大ちゃん。
困った時や考え事している時のこの癖、直した方が良いよって言ってるのに。
大貴「Aに会うと……俺も頑張らないとな、って思える……ありがとね」
A「っ…」
それは同業者の彼女に言う台詞でしょ…
高校卒業後、たまにこうして会って、ストレスが溜まっているであろう彼の愚痴聞き相手になる私。
こんな話聞いてもらえるのAだけだわ〜、なんて言ってる。
(大貴「知念に話聞いてもらったらさ…
『はぁ？ 仕事あるだけ恵まれてんじゃないの？』ってゲーム機から目離さずに言われたわ！！」)
…昔そんなこと言って怒ってたっけ。
あの時はちーちゃんのものまねがそっくりでお腹抱えて笑ったな。
もう知念には此の手の話はしない、って膨れてたね。
ドラマ、映画、CM、雑誌、ここ最近、メディアの露出が増えてきたミナちゃんにとって今が勝負時。
先日の熱愛報道は彼女にとって足枷でしかない。
《売れっ子女優を利用した売名行為》と大ちゃんを批判する書き込みでネットは荒れているらしい。
ネットの書き込みは実は事務所が仕向けたとかいう噂が立っていて、人間不信気味の大ちゃん。
疲労のせいか、いつもより酔っ払っている様子だった。
大貴「ねぇ…うちでもうちょっと飲まない？」
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作者名：もちもち
| 作成日時：2019年7月19日 0時
