13 - 高2 ページ13
.
午後も自習になる科目ばかりで、あっという間に帰りのホームルームの時間になり、担任の中島先生が入ってきた。
中島先生「2年だから分かってると思うが、来週から中間テストと体育祭が立て続けにくるからなー。
風邪ひかないように注意しろよ。
連絡あるやついるかー?」
今風邪ひくのは確かにやばい。
大貴「あー、俺ミルクティー浴びたから風邪ひいたかもなぁ…」
真後ろからわざとらしい大きな独り言が聞こえてきて、隣の席の男子が「あれぐらいでひかねぇだろ」とツッコミを入れて笑った。
「ご…ごめんってば…」
大貴「……罰として俺に勉強教えること!」
ミルクティーの件がなくても一緒に勉強したと思うけど、そこは触れないことにした。
共働き家庭の私達は小学4年まで放課後学童保育に行っていた為、一緒に宿題をやるのは当たり前になっていた。
学童保育に通えない学年になってからもお互いの家に集まって勉強している。
お母さん達もその方が安心するみたい。
「大ちゃんと勉強するけど、ちーちゃんも来るよね?」
侑李「ん…今日はちょっと予定があるから行けない」
じゃあね、とそそくさと教室を出ていったちーちゃん。
苦手科目教えてもらおうと思ったのに…
大ちゃんの姿を探すと、女子に囲まれて楽しそうにしゃべってる。
……見慣れた光景だ。
スマホを取り出して、『ちーちゃん来れないって。うちきてね』
数メートル先にいる人気者に送信して教室を出た。
紗奈「A聞いて〜!こいつ、私がトマト食べられないの知っててトマトハンバーグ弁当買ったの酷くない?!」
「あ〜…私が今日届けたお弁当…」
慧「紗奈は部活で肌すごい焼けちゃってるからリコピン取った方が……いででででででっ!!!」
慧くんの頬を全力で引っ張る紗奈。
紗奈「肌汚くて悪かったわね〜!!!!」
放課後、生徒達で混雑している下駄箱付近で、“いのいのペア”のこのやり取り。
わ!慧くんだ! なんて一瞬色めき立った女子も紗奈の姿にひいている。
置き去りにされる私。帰り道は2人と逆方向なのでそのまま1人で帰ることにした。
紗奈の怒りはまだ収まっていないようで、校門の方からキーキー怒鳴る声がして思わず笑ってしまった。
食べ物の恨みは怖い…
.
314人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もちもち | 作成日時:2019年7月19日 0時