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『大魔王様!』
大魔王「リゼルか、半年ほど人間界にいるのではなかったか?」
『覚醒の儀式を…してください!』
そう、俺が思いついたのは
覚醒の儀式
代償を払う代わりに凄まじい力を手に入れることが出来る
もうこの儀式に全てを賭けるしかなかった
大魔王「…随分たくましくなったな、よかろう、すぐに執り行う」
そう言って大魔王様は準備を始めた
この準備している時間さえもが惜しかった
早く…早く…
…
…
大魔王「準備は出来た、用意はいいな?」
『はい、すべては…』
俺の愛しき
Aに捧げる
俺は大魔王様が準備した魔方陣の上に立ち、呪文を唱える
『いにしえの邪神達よ…我が願いを叶えたまえ…我に凄まじき力を…誰をも圧倒する力を…』
すると、頭の中から俺や大魔王様とは違う声が聞こえる
「力を望むならそれなりの代償を頂く」
『構わない、俺が一番大切な人以外は全て持ってゆくがよい』
「ククッ…そこまでの力持ち…己を捨ててまであの者が欲しいというのか…いいだろう、気に入った、歴代最強の力を授けよう」
その声が聞こえた時、何かが俺に入り込んだ気がした
『うぐっ…』
だが、段々意識が朦朧とする
記憶が薄れていく
……お前は誰だっけ
意識を手放す前に
見えた景色は
Aとあの丘で星を観る
という景色だった
『………A……今……迎えに………』
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作者名:マカリン | 作成日時:2017年10月23日 20時