番外編 ページ34
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ちょっと、涙目になりながら
ギュッと握りしめた手に力を入れて
Aが俺に言った。
「なんでしゅか!綺麗な人達に囲まれてニコニコして…オレはモテる〜とか思ってるんでしゅよね!」
赤い顔しながら反論するAが可愛い過ぎて
また、我慢しきれないで笑うと
「何がおかしいんでしゅか!!」
『いや…、悪かったなぁ…って』
「思ってないくしぇに!」
『思ってる…って笑』
Aはムスッと唇を尖らせながら、
俺の胸をポカポカと叩いた。
『あのさぁ…』
「……?」
『それって…ヤキモチ笑?』
「ちがっ、違いましゅ!!」
否定しているくせに、その表情はあきらかにヤキモチ。
「もう、知らないでしゅ!」
そう言うと、側に置いてあった飲みものを一気飲みした。
ジュン「あ、それ!」
ニノ「あちゃーっ…笑」
Aが飲んでしまったのは
アルコール度数が高い飲みもの…
……これ、ストレートだよな?
『お、おい…大丈夫か?』
「ヒック…」
耳まで真っ赤になったAを見て
ジュンが、慌てて水を持って来た。
ジュン「Aちゃん、これ飲んで?」
「ヒック…これ、飲むん…れ、しゅか…?」
素直に飲むと…思ってると。
「なんか…ヒック…疲れちゃった…でしゅ…」
Aが吐息をもらしながら、そう言うと
ヒールの靴を脱いだ。
『ほら、まずちょっと、ここ、座って。』
ふらふらするAをベンチに座らせると
「ヒック…なんか…暑い…でしゅ」
『暑い?』
「うん、暑い…」
Aは、ドレスの胸元のリボンに手をかけ
それをスルリと解くと…
「…脱ぎ……たい」
後ろのファスナーへと手を伸ばした。
『ちょっ、ダメだって!』
「ダメじゃない…暑いん、でしゅ!」
ドレスを脱ぎ出そうとするAの手を
ジュンが慌てて抑え
ジュン「翔ちゃん、Aちゃんを部屋へ連れて、寝かせた方がいいよ」
俺は、酔った彼女を抱き上げ思った。
ああ…俺の夜の楽しみが…
さっき、マムシドリンク3本飲んだんだぞ…
なんだよ…これ…
マジ、どうしてくれるんだよ…。
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作者名:ミイ | 作成日時:2015年1月21日 21時