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幹部（3） ページ17
「A」
「あ、中也」
自室に戻ろうと歩いていた廊下の、向こうから来たのは中也だった。
「久しぶりね。姐さんは元気？」
「あぁ、Aに会いてェってよ。今度行ってやれ」
中也と会うのは実は半年ぶり。
太宰さんが居なくなってから、私は太宰さんのやる筈だった任務や、溜まりに溜まった書類を整理していたから、中々外に出られなかった。
で、最近漸く書類の海から脱出した訳。
「で、どうしたの？」
「……幹部になったんだってな。…その、おめでと」
私は目を見開いた。
中也がそんな事言うなんて。
いつも憎まれ口叩いて、太宰さんに揶揄われて。
大声出してるイメージしかなかった。
あ、失礼だな私。
でも、そんな中也が、照れながら小さい声で言うのがなんだか面白くて。
「ふふっありがとう中也。中也もこの前幹部に昇進したんだよね」
「おう」
中也もほぼ同時期に幹部に昇進していた。
「あの、よ。手前に、一寸話があるんだが…」
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作者名：コレット
| 作成日時：2018年8月4日 20時
