【あんスタ】偶像崇拝Ⅲ (ページ24)

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たたらを踏んでよろめく。

それを泉が支えてくれて、なんとか倒れずにすんだ。

泉「ちょっ……王さま！Aが倒れたらどうするわけぇ！？意味わかんないことしないで＿＿＿」

レオ「……………………違う」

泉「………れおくん？」

レオ「違う。おまえはそんなんじゃない。おまえはおれの好きなAじゃない！誰だ、おまえ！おれのAを返せよ！」

泉に支えられて立っている俺の胸ぐらをレオが掴む。

泣きそうな顔でそう怒鳴られるけど、俺は笑った。

『何を言っているんです、レオ。"俺"は俺ですよ』

レオ「っ………！」

掴んでいた胸ぐらを勢いよく離し、レオがレッスン室から飛び出て行った。

泉「ちょっと！れおくん！？…あー、ごめんねぇA。1人で帰れる？俺王さまを追いかけてくるからぁ！」

泉もレッスン室を飛び出していく。

ぽつん、と残されたレッスン室には、あの日のように周りの下品な笑い声が響いていた。

……これで、良かったのかな。

そう、俺は王だ。

王とは基本的に孤独な存在。

たとえ腹心の臣下がいても、それは友人ではなく、ただの主従関係だから。

五奇人は、友であり、臣下だ……………と思う。

もう既に自信はない。

でも、俺は王さまとしてやっていかなきゃいけない。

この学院に君臨するティアマトとして。

愛する人の子らを導いていくために。

だから、やっぱり"俺"を封印しなきゃ、いけないんだよなぁ………