常連さんは幹部でした【os】

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『どうですか？』



店員さんが新しいケーキを持ってきながら問いかけてきた。

あのショーウィンドウに並んどるケーキも、これと同じくらい美味しいのかな。

……通お。



os「めっちゃ美味しいで。やみつきになるわ！」

『ふふっありがとうございます』

os「この茶葉ってどこ産なん？俺これ見たことない」



ああ、と店員さんが俺の前に座った。

今暇なんかな？



『それもそうだと思います。これは私の故郷で昔から作られてた種類で。でも中々商品化は出来なくて………最近ようやく商品に出来たんです！母が生産に関わっているので送ってくれてるんです』



Gece gökyüzü(ゲヅェジャクズ)って言うんです、と店員さんは微笑んだ。

Gece gökyüzü。

確か"夜空"やったっけ。

この紅茶に相応しい名前やな。

だいぶ長い時間彼女と話していたらしくて、ふと時計を見ると11時半。

そろそろ帰らな。



os「美味しかったで。ありがとう。また、明日も来ていい？」

『ええ、勿論です！また、今日と同じ時間にお待ちしてますね』



ばいばい、と手を振った。

彼女も微笑んで、深くお辞儀をしてくれた。

俺は手にあのショートケーキの入った箱を持ちながら、要塞に帰っていった。

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