He is a danger to society.【文豪ストレイドッグス】≪男主≫

口受 ページ31

『よし、行ったか。』



そういうとウィリアムは芥川の頭を手からパッと離すと、勢いよく伸びをする。
今まで掴まれていた芥川は甲板の固い板に鈍い音を立て落ちるのかと思いきや、ローマン体の文字の光に包まれる。

次の瞬間、そこにいたのは、顔が無残につぶされていて、背骨が変に曲がっている黒スーツの男だった。



「…なぜ、そのようにする必要があった。」


そういうのは、先ほどまで絶賛暴行されていたはずの芥川。
ウィリアムの横まで行くとウィリアムと同じように冷めた目で目の前の男を見下ろす。
勿論背中なんて曲がっちゃあいない。





『気まぐれ。
最初はサプラーイズ！なんて心算でやったんだけど、
敦クンってバカだねぇ、僕はあそこまでくだらない道徳心を大切にする子供を初めて見たよ
さっきまで自分を殺そうとした人間を庇うなんて！』


ウィリアムは少し苛立った顔をすると、右足を軽く上げ、倒れている目の前の男に容赦なく蹴りをくらわす。

『というか、そもそも弟子が贔屓してる部下を簡単に殺すほど阿保な奴じゃないし。』
するとウィリアムはサッカーボールのように男を蹴り上げると、海の中に落とした。



芥「死体が見つかるまでにどのくらいかかるでしょうかね」
『さぁ。
まあ船のスクリュープロペラは吸引作用がかなり強いから、木っ端みじんになっていい海の栄養分になって見つからない、で終わるんじゃないかな。

多分すぐなんかが巻き込まれてるような音がすると思うよ。』


するとウィリアムが言うようにゴゴゴという音が数秒聞こえ、止まった。
遠目で見る船尾の先の海は少し赤く染まってるような気がした。




さあ、帰ろうかなというウィリアムに芥川は声をかける。








芥「ウィリアム・シェイクスピアさん。」
『なんだいアクタガワクン。』
芥「片言ですね。」


うるさいよ、とウィリアムは芥川の頭に軽くチョップをする。

芥「ウィリアムさんは、









＿＿＿＿＿＿＿理想郷を作ったようですね。」



一見、何かわからないその言葉。
でも、ウィリアムは自身の心臓が早くなりだしたことを感じだ。




焦りだ。



『…おや、まいったなぁ。
どうしてそれを知ってるんだい。』




芥「僕が、ポートマフィアに来る前、
理想郷について教えてくれた女性がいた。」



貴方が指輪と同じ指輪を左の薬指につけていた黒髪の女性が。
左手の指輪を見ては愛おしそうな笑みをしていた。





そう芥川は口にした




・
伏線はりすぎてる

回想→←畏怖

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