He is a danger to society.【文豪ストレイドッグス】≪男主≫

外人 ページ3

『全く、日本という国は狭い、自然が少ない。
侍はいないし、なんたってジャパニーズと呼べるものは全くない。


そうおもわないか、太宰くん。お久しぶりだね。』



ヨコハマにある和食亭。
国木田独歩と太宰治、そして中島敦は外国人に絡まれてしまった。

今日は厄日だ。
面倒くさい、太宰、貴様はもう誰とも話すなと国木田は思ったが。



「ああ、ウィリー。久しぶり。

”彼”とは一緒にいないのかい？」


『彼とは決別したよ。友人との約束を果たすためにね。』


太宰はそのウィリーと呼ばれる男と話した。話しやがった。



『太宰くんも決別したようだね。話は聞いたよ。』

「！！まさかそこまで話が伝わってるなんてね。

でも、ここで言ってくれるのはタブーだ。また今度にしてくれ給え。」



しかもどうやら古くからの友人らしい。
国木田は口出しをしようと思ったが、それではいけないと思い断念した。


『んふふー。それは申し訳ない。


ところで太宰くん達は何をしているんだい？
メンバーのアンバランスが目立つことこの上ないんだが。』


そういって、ウィリーという男はこちらを指さす。


まあ、このメンツは特殊だ。
二人の社会人に対し、ボロボロの麻の服をきた少年。

気にならないことはないだろう。



「…確かに、そういえばお二人は何を？」
少年…敦もそれに便乗する。



その問いに太宰は待ってましたでもいうようにこう言った。


「虎探しさ。」

「それも、ヨコハマで最近畑などを荒らしている人食い虎のな。」

国木田もかぶせて説明をする。


外国人の男はへぇー、と声を出して何かを言おうとしたその瞬間。
がたっと何かが椅子から落ちる音がした。



何事だと視線が集まるそこには、中島が。
まるで何かに怯えているような、そんなさまも見せる。


『君、大丈夫かい？汗だらっだらだよ？』

そういって外国人の男は手を差し伸べるが、中島は手を振り払う。
「ぼ、ぼぼ、僕はここで失礼します…」

そういってしりもちをつきながらでも逃げようとする中島を国木田が止めた。


「貴様、人食い虎を知っているな」


「あいつは僕を狙ってる！！！！殺されかけたんだ！！！
この辺に出たんなら早く逃げないと…」



そういって興奮しながら逃げようとする中島を男は一瞥すると


『なるほど。…やっぱりな。
ちょっと二人とも落ち着いてくれないかな。


ちょっと提案があるのだけれども』



そういってかすかに笑った。




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